トヨタTRI-AD、効率的な自動運転用HDマップの更新に向けて実証実験

ダイナミックマップ基盤と合意



出典:トヨタプレスリリース

トヨタの自動運転ソフトウェアの先行開発を担うTRI-ADは2020年3月17日、日本と北米で自動運転向けHDマップを提供するダイナミックマップ基盤(DMP)と、両社の技術を活用した実証実験を新たに進めることで合意したと発表した。

TRI-AD(トヨタ・リサーチ・インスティテュート・アドバンスト・デベロップメント)は2018年3月に東京に設立され、ジェームス・カフナー氏が最高経営責任者(CEO)を務める。







ダイナミックマップ基盤は2016年に設立された。トヨタやホンダなどの日本の自動車メーカーや地図大手ゼンリンなどが出資しており、センチメーター級のHDマップの整備・提供に取り組んでいる。

新たに進める実証実験ではTRI-ADの「自動地図生成プラットフォーム」(AMP)を使い、車載カメラで収集した画像データなどから道路上で変化した箇所を見つけ、DMPが提供するHDマップの効率的な更新の可能性を検証するという。

カメラは一般的な車両に搭載可能で価格も一般的なものを使う。報道発表では今回のTRI-ADとDMPの連携について、「自動車メーカーを含むユーザーが期待する高い品質水準を保ちながら、費用を抑えた効率的なHDマップの更新が期待できます」としている。

■効率的な更新の仕組み、自動運転普及のカギに

自動運転車が安全に走行するためには、高精度な自動運転用マップが欠かせない。自動運転は今後、実証実験の域を超えて実用化が見込まれているため、更新性を保った自動運転用マップの需要は一層高まっていくことが考えられる。

ただ自動運転用マップの更新性を保つために人件費や機器費などがかさめば、マップの利用料金が高くなる。マップの料金が高くなればそのマップを利用する自動運転の普及の障害になるため、両社が新たにスタートする更新の効率化に関する取り組みは業界としても歓迎されるものだ。

報道発表によれば、実証実験を経てマップの効率的な更新方法の仕組みを2021年度から運用開始するようだ。マップの更新頻度を高めるための方法も検討していくという。

TRI-ADのマンダリ・カレシー氏(Automated Driving Strategy and MappingのVice President)は「本連携を通して、自動車メーカーを含むユーザーに最新の地図データを提供することができ、さらにAMPの技術の開発も加速させることができます」としている。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。同業上場企業とのJV設立や複数のM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立。設立3年で、グループ4社へと拡大し、デジタル系事業開発に従事している。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域最大級メディア「自動運転ラボ」立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術・会社の最新情報が最も集まる存在に。
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