トヨタ自動車とウーブン・プラネット・ホールディングスは2021年2月23日、静岡県裾野市の東富士工場跡地において、コネクティッドシティ「Woven City」(ウーブン・シティ)の地鎮祭を実施したと発表した。今後、本格的に建設工事が開始される。
トヨタはこれまでに、富士山の日である「2月23日」に地鎮祭を行うことを明らかにしていた。Woven Cityではいずれ、自動運転やパーソナルモビリティ、ロボット、AI(人工知能)などの先端技術の実証実験が行われる見込みだ。
地鎮祭に出席したトヨタの豊田章男社長は「『ヒト中心の街』、『実証実験の街』、『未完成の街』が『Woven City』のブレない軸」と強調した上で、「多様性をもった人々が幸せに暮らすことができる未来を創造することに挑戦いたします」と述べた。
地鎮祭には、トヨタ側からは豊田社長とウーブン・プラネット・ホールディングスのジェームス・カフナーCEO(最高経営責任者)など、地元関係者としては静岡県の川勝平太知事や裾野市の髙村謙二市長などが出席した。
【参考】ウーブン・プラネット・ホールディングスについては「トヨタのウーブン新体制、自動運転やWoven Cityでアクセル全開 ライブ配信でオープニングイベント」も参照。
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— 自動運転ラボ (@jidountenlab) January 29, 2021
■先進モビリティや技術を試す「スマートシティ」
トヨタのWoven Cityは、さまざまな先進モビリティや技術を試す「スマートシティ」だ。
これまでの発表内容によれば、Woven Cityでは地上には「自動運転モビリティ専用道」「歩行者専用道」「歩行者とパーソナルモビリティが共存する道」の3本の道、地下には「モノの移動用の道」の1本が敷設される。
Woven Cityには将来的に2,000人以上が住む予定となっていることも、特筆すべき点だ。次世代モビリティや次世代技術の社会実装に向けては、住民の実証参加を通じた課題の洗い出しなどが欠かせない。
Woven Cityに住む人は、高齢者や子育て世代の家族、発明家、トヨタの従業員などとなる見込みで、まず最初のフェーズでは360人程度が暮らすという。トヨタは報道発表で「社会課題の解決に向けた発明がタイムリーに生み出せる環境を目指してまいります」としている。
■日本最大級の「技術ショーケース」に
175エーカー(約70万平方メートル)の土地で創られていくWoven City。ある程度建設が進んだ曉(あかつき)には、一般人もWoven Cityを訪問し、先端技術を体験できるようになるはずだ。そうすれば、Woven Cityは日本最大級の「技術ショーケース」になる。
ちなみにWoven Cityに関しては、すでに公式サイトやFacebookアカウントが開設されており、プロジェクトの進捗状況などを都度発信していくようだ。自動運転ラボとしても今後の進捗に注目していきたい。
▼公式Facebookページ
https://www.facebook.com/WovenCity.JP
▼公式ウェブサイト
https://www.woven-city.global/jp
【参考】関連記事としては「トヨタWoven Cityが革新牽引【最前線「自動運転×スマートシティ」 第3回】」も参照。