ソニー、LiDARをパワーアップさせる新センサー開発!自動運転など向け

検知性能や認識性能の向上に寄与



車載LiDAR向けSPAD ToF方式距離センサー「IMX459」=出典:ソニーセミコンダクタソリューションズ社プレスリリース

ソニーグループの半導体子会社ソニーセミコンダクタソリューションズは2021年9月10日までに、「自動運転の目」と呼ばれるLiDARをパワーアップさせる距離センサーを商品化すると発表した。検知性能や認識性能の向上に寄与し、自動運転の安全性を高めることにつなげる。

■LiDARが抱えていた課題を解決

自動車を自動運転させる際には、車載カメラやミリ波レーダーに加え、光技術を使って道路の状況や障害物までの距離などを高精度で検知することができるLiDARが重要な役割を果たす。







ただしLiDARに関しては、走行環境に依存しない高い安定性や小型化や低コスト化のためのソリッドステート化が必要不可欠だった。こうした課題を解決できるのが、今回発表された車載LiDAR向けの積層型SPAD距離センサー「IMX459」だという。

IMX459の主な特徴として挙げているのが以下の2点だ。

  • 10μm角のSPAD画素と測距処理回路の積層構造による、高精度かつ高速な測距性能
  • 車載用途に求められる機能安全規格に準拠し、LiDARの信頼性向上に貢献

ソニーは報道発表で「このセンサーを搭載した『メカニカルスキャン方式』のLiDARをリファレンスデザインとして開発し、顧客やパートナーに向けて提供を開始します」とした上で、「顧客・パートナーのLiDAR開発における工数削減や選定デバイスの最適化によるコスト削減に貢献します」と説明している

【参考】メカニカルスキャン方式とは、多角形の反射鏡(ポリゴンミラー)を高速回転させて、レーザーダイオードから照射されたレーザーを水平走査する方式のことを指す。

出典:メカニカルスキャンLiDARのリファレンスデザイン
■新技術でソニーのVISION-Sもさらに進化!?

ソニーはセンサーに関してだけではなく、自動運転技術を視野に入れた自社開発EV(電気自動車)「VISION-S」で実証実験に取り組んでいることでも知られる。

VISION-Sは、2020年1月に米ラスベガスで開催された世界最大級の技術見本市「CES 2020」で初披露され、搭載しているエンターテインメント機能を含め、ソニーの技術力の結晶とも言える車両だ。

今回発表されたセンサーの技術についても、何らかの形でVISION-Sで活かされるものとみられ、ソニーの独自EVのさらなる進化が期待できそうだ。ソニー並びにソニーセミコンダクタソリューションズの取り組みに、引き続き注目だ。

▼VISION-S紹介ページ
https://www.sony.com/ja/SonyInfo/vision-s/

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)









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