日本初!自動配送ロボットが車道走行 京セラ子会社、北海道で実証実験

運輸局が保安基準緩和、警察が道路使用許可

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出典:京セラコミュニケーションシステム公式YouTube動画

京セラ子会社の京セラコミュニケーションシステム株式会社(本社:京都府京都市/代表取締役社長:黒瀬善仁)は2021年8月24日までに、自動配送ロボットのシェアリング型配送サービスの実証実験を、北海道石狩市の石狩湾新港地域の車道で開始した。

京セラコミュニケーションシステムによると、無人の自動配送ロボットが車道を自動走行する試験は「国内初」とのことだ。ロボットは無人での自動走行となるが、石狩湾新港地域内の事務所から走行状態を常に監視し、自動回避が困難な状況では遠隔操作に切り替えて対応する。

今回の車道での自動走行は、北海道運輸局から保安基準緩和認定を受け、北海道警察から道路使用許可を取得し、石狩市の協力を得て実施されているという。

■「低速・小型」の実証実験から脱却

今回の実証実験では、対象地域内で複数の事業者が自動配送ロボットをシェアリングし、商品や輸送貨物の配送に活用する。1台の無人自動配送ロボットが効率的なルートで商品の集荷や配送を行うという。

実証実験の走行エリアは外周3キロ、総走行ルートは5キロで、配送先は5カ所。自動配送ロボットには複数サイズのロッカーが20個搭載されている。荷物の預け入れや荷物の受け取り、ロッカーの開閉などは、スマートフォンで行う。

出典:京セラコミュニケーションシステム

従来の自動配送ロボットの実証実験では安全性を重視し、低速・小型の自動配送ロボットが用いられてきたが、今回は効率などを重視し、これまでよりも高速・大型の自動配送ロボットが使用されている。最高速度は時速15キロだという。

ちなみに今回の実証実験では、損害保険ジャパンによるリスクアセスメントが実施されている。

■白線を認識して停止、停止車両を避けて走行

今回の実証実験で使用されている自動配送ロボットのデザインは、京セラのイメージカラーでもある赤色がベースとなっている。車両はやや丸みを帯びた可愛らしいデザインで、港町を表現したイラストがペイントされている。

車体上部には突起が付いており、そこにはセンサーなどが収納されているようだ。ちなみに配送ロボットの右側面には小型ロッカーが15個、左側面には大型ロッカーが5個搭載されている。

YouTubeで公開されている動画では、公道を走行中、白線を認識して停止・走行している様子や、前方の停止車両を避けて走行する様子が紹介されている。

■【まとめ】コロナ対策でもラストワンマイルでも活躍

自動配送ロボットは人と人との接触を減らすため、新型コロナウイルスの感染防止対策としても有効だ。もちろん、ラストワンマイルの物流の担い手としても期待されている。実証実験は9月下旬まで実施される予定。成果に注目したい。

▼京セラコミュニケーションシステム公式サイト
https://www.kccs.co.jp/
▼京セラコミュニケーションシステム・プレスリリース一覧
https://www.kccs.co.jp/news/

【参考】関連記事としては「あれっ、ハンドルがない!京セラの「Moeye」は自動運転仕様」も参照。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)



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