「自動運転車の導入支援」をパッケージ化!先進モビリティや損害保険ジャパン

共同開発し販売開始、早速実証実験で活用事例



東京大学発ベンチャーの先進モビリティ株式会社(本社:東京都目黒区/代表取締役社長:青木啓二)は2020年6月24日までに、国内における自動運転技術の進展・普及を後押しするための「自動運転車の導入を支援するソリューション」を3社で共同開発し、発売開始したことを発表した。

損害保険ジャパン株式会社(本社:東京都新宿区/代表取締役社長:西澤敬二) 、三菱オートリース株式会社(本社:東京都港区/代表取締役社長:東馬圭一) とともに共同開発した形だ。


同時に、このソリューションを採用した自動運転バスの実証実験が実施されたことも発表された。実証実験は埼玉県のスマートモビリティ実証事業の一環として、ロボット開発を手掛ける埼玉県のビコー社によって実施されたという。

出典:先進モビリティプレスリリース
■ソリューションを構成する「3つの要素」

今回共同開発されたソリューションは、「自動運転車両、運用支援」(先進モビリティ)、「自動運転車両開発事業者等被保険者追加特約」(損保ジャパン)、「自動運転車用リース」(三菱オートリース)の3つで構成される。

日本各地で自動運転の実証実験に取り組む先進モビリティは、ソリューション利用者が安心して自動運転車を運行させ、新たなサービスを創出できるよう、環境整備を通してサポートしていく。

損保ジャパンは、新特約の「自動運転車両開発事業者等被保険者追加特約」を開発した。従来含まれなかった「被保険自動車に自動運転の技術を提供する車両開発事業者」を被保険者に追加した形だという。


三菱オートリースは通常のメンテナンスリースをベースに、自動運転システムの保守料や専用の自動車保険を含む自動運転車用のサービスを提供する。事業者は実証実験車両を保有せずに実証実験を実施でき、管理業務の削減や費用の軽減につながる。

■【まとめ】支援サービスは実証実験のハードルを下げる

自動運転の実証実験を他社の力を借りずにゼロから始めようとすると、多額の費用と手間が掛かる。一方でこうした支援サービスがあれば、実証実験の実施のハードルは下がる。

今回発表されたソリューションを活用した実証実験が今後全国で増えていくか、注目していきたい。

【参考】関連記事としては「自動運転車に実証実験・テスト走行が必須な理由 実用化に向けて回避すべき危険・リスクは?」も参照。


記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




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