米カリフォルニア州当局は2020年12月24日までに、自動運転配達車両を開発するベンチャー企業の米Nuro(ニューロ)に対し、自動運転車の商用展開に関する認可を出した。
Nuroは日本のソフトバンクから出資を受けていることで知られるユニコーン(時価総額10億ドル以上の非上場企業)だ。こうした認可を受けるのは同州では初めてのことで、Nuroは今後、開発している車両で有料配送サービスを展開することができるようになる。
【参考】米調査会社のCBインサイツによれば、Nuroは2019年11月にユニコーンとなり、現在の時価総額は50億ドル(約5,100億円)。CBインサイツのユニコーンリストは「The Complete List Of Unicorn Companies」から確認できる。
報道によれば、Nuroはしばらくは日本のトヨタ・プリウスを改造した車両で配送サービスを展開するという。そしてその後、自社開発の自動運転デリバリー車両「R2」でも配送サービスを行っていく計画のようだ。
いつから商用の配送サービスを開始するかなどは発表されていないが、Nuroはすでに小売大手のWalmartや宅配ビザ大手のドミノピザと配送実証に取り組んでいるため実績は十分で、年内もしくは来年早々にもサービスを開始するかもしれない。
■Nuroのビジネス規模のさらなる拡大は確実
新型コロナウイルスの影響で「コンタクトレス配送」(非接触配送)への注目が高まる中、Nuroのビジネス規模が拡大していくことはほぼ確実だと言える。
ちなみにNuroは先日、自動運転トラックを開発するスタートアップ企業の米Ike(アイク)の買収を発表したばかりだ。このIkeは、UberやAppleの自動運転開発部門で経験を積んだエンジニアたちが創業した企業で、以前からNuroとは協力関係にあったようだ。
事業拡大に積極的なNuroを今後も引き続きウオッチしていきたい。
【参考】関連記事としては「自動運転宅配ロボットのNuro、コロナ禍でビジネス規模300%成長」も参照。