自動運転タクシー、「欧州第1号」はMobileye濃厚 2022年から展開

車両発表、「MoovitAV」として展開へ

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出典:Intel公式サイト

米インテル傘下で自動運転技術を開発するイスラエルMobileye(モービルアイ)は2021年9月17日までに、公道走行が可能な自動運転タクシー車両「Mobileye AV」(最大定員:6人)を発表した。車両はEV(電気自動車)仕様だ。

この車両を使った無人タクシーサービスを、2022年からイスラエルのテルアビブとドイツのミュンヘンで開始する。ドイツでは、レンタカー事業を展開するSixt SEとサービス提供に取り組む。

サービスの運営はインテルの子会社であるMoovitが担い、「MoovitAV」というサービス名称で運営を行っていく。欧州ではまだ自動運転タクシーの商用サービスが本格的に展開されているケースはない。Mobileyeが「欧州第1号」となるか、注目だ。

■自動運転システム「Mobileye Drive」を搭載

自動運転タクシーサービスで使用する車両には、独自開発した自動運転システム「Mobileye Drive」が搭載されている。Mobileyeの車載用画像認識チップ「EyeQ5」を搭載したコンピューター上でこのシステムが稼働するという。

センサーとしては、最先端のカメラやレーダー、LiDARを搭載しているほか、自動運転のためのデジタルマップ「Mobileye Roadbook」をクラウドソーシングも活用して作製し、安全性や経済性などを兼ね備えた車両となったという。

■「欧州第1号」となるのはどの企業か注目

自動運転タクシーサービスは、Google系Waymoが2018年12月から商用展開を開始しており、「世界初」の称号を手にしている。2021年8月からは米サンフランシスコでもサービスプログラムを提供しており、勢いにのる。

一方、Waymoも欧州圏ではまだ自動運転タクシーを提供していない。欧州進出の計画が現時点であるかどうかは不透明だが、2022年、欧州第1号がMobileyeになるのか、Waymoになるのか、それともほかの企業になるのか、関心が高まりそうだ。

▼Mobileye and SIXT Plan New Robotaxi Service
https://www.intel.com/content/www/us/en/newsroom/news/mobileye-sixt-plan-new-robotaxi-service.html

【参考】関連記事としては「自動運転タクシーとは?世界的に開発競争が加速中」も参照。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)



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