日本初の「MaaS関連法案」が今年の通常国会に提出させる見込みであることが、2020年1月6日までに分かった。政府の未来投資会議がまとめた「新たな成長戦略実行計画策定に関する中間報告」の中で触れられている。
具体的にはMaaSを推進するための取り組みとして、下記のような法案を今年の通常国会に提出するという。2020年の通常国会で成立すれば、遅くても2021年内には法律が施行されることになりそうだ。
「複数の公共交通事業者が運賃・料金の届出を行う際、個別に国の機関に届出を行うことが原則であるところ、認定を受けた場合に一括・共同して届出を行うことができる制度等を盛り込んだ所要の法案」(資料P16ページ)
MaaSの社会実装が進めば、さまざまな移動手段を一つのアプリなどで検索・予約・決済できるようになる。そして「乗り放題」や「割引パック」などさまざまな料金形態が生まれることも考えられるため、料金や運賃に関する届け出の効率が向上することは、業界としても歓迎だろう。
資料は「新たな成長戦略実行計画策定に関する中間報告」からダウンロードできる。公表は2019年12月19日付。
■2020年も引き続きMaaSに注目
MaaSに関しては日本国内でさまざまな実証実験が自治体を巻き込んで行われている。地域を限定してMaaSプラットフォームをアプリやブラウザでのサービスとして展開し、課題の抽出や利用者へのアンケートを通じたUI/UXの向上にも取り組んでいる。
2019年はこうした実証実験のほか、MaaSの一要素となる新たな移動手段として、住民同士のライドシェアや電動キックボードも注目を浴びた。2020年も引き続きMaaS関連法案の国会審議なども通じ、MaaSに関する話題に事欠かない一年となりそうだ。
【参考】関連記事としては「MaaS(マース)の基礎知識と完成像を徹底解説&まとめ」も参照。