Google、ロボタクシーに「トヨタ車」採用か?

結論:現時点でそれは無さそう



出典:Flickr / DennisM2 (CC0 1.0 : Public Domain)

Google系の自動運転開発企業Waymoが大ピンチ。再び大規模なリコールが発生した。

同社の自動運転ロボタクシーが高速道路の工事区間に進入してしまう恐れがあることを理由に、今回は約4,000台の車両を対象とした自主リコール(回収・無償修理)を米運輸省道路交通安全局(NHTSA)に届け出た。


驚くべきは、実は今回のリコールは同社にとって「通算6回目」という事実だ。

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■トヨタの車種に切り替えるべき?

Waymoは実は先月、冠水した道路への進入リスクを理由に5都市で約3,800台のリコールを届け出たばかり、わずか1か月半の間に2度もの大規模リコールを起こしていることになる。

こうした事態が続くと、「現在の車両に問題があるのではないか?」「いっそパートナーシップを拡大しているトヨタの車種に切り替えるべきではないか」という声も浮上するのも自然な流れかもしれない。

しかし結論から言えば、少なくとも今回のリコールで車両をトヨタ製に変更することはなさそうだ。


■問題は「ソフトウェア」にある

出典:Waymoプレスリリース

Waymo社は現在、英ジャガー・ランドローバーの電気自動車(EV)「I-PACE」を主軸にロボタクシーを展開している。

一方で、トヨタ自動車と自動運転技術の普及に向けた戦略的パートナーシップの基本合意を2025年4月に発表済みで、この将来の車両提供などの可能性もあるととらえられている。

そのため、これだけリコールが頻発すれば、「ベース車両に「信頼と実績のトヨタ車」に今すぐ変えるべきなのでは――」などの声が上がっても不思議ではない。ただ、車両メーカーを変えたところで、今回の問題は解決しない。

なぜなら、多発するリコールの原因は自動運転システムの「ソフトウェアの欠陥」にあるからだ。たとえどれほどトヨタ車が完璧だとしても、ソフトウェアがそのままであれば、同じバグは発生し続けることになるからだ。


■今回のリコールの原因は?

今回のリコールの対象となったのは、Waymoの第5世代自動運転システム(ADS)を搭載したロボタクシー約4,000台だ。

事の発端は、2026年4月から5月にかけて、フェニックスで6件、サンフランシスコで7件の計13件のトラブル。無人のロボタクシーが「閉鎖された高速道路の工事区間」の閉鎖サインを認識できず、そのまま規制区域内に進入してしまった。

Waymo社側の説明では、車載ソフトウェアが「高速道路上にあるほかの危険を回避することを優先」してしまったこと、もしくは「工事区間そのものを正しく認識できなかった」ことによるものとしている。

■どれほど完璧な車体でも…

ロボタクシー運用において競合他社を大きくリードし、すでに週平均約25万回以上の乗車実績があるWaymo社。一方、今回のリコールでは自動運転における状況判断の難しさを改めて物語っている。

ソフトウェアやAIの精度を高めない限り、どれほど完璧な車体を導入したとしても、信頼の獲得には遠い。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




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