自家用車活用事業、通称「日本版ライドシェア」が開始して1年が経過した。サービス提供エリアは条件などは拡大中で、ライドシェアドライバーの需要も高まっている。
タクシー配車アプリ大手の「Uber Taxi(ウーバータクシー)」でも、ライドシェアドライバーを募集中だ。どのように求人情報を調べるのか詳しく説明する。また業務内容も見ていこう。
一方、ライドシェアのドライバーとして働くより、タクシーの運転手の方が合っている人は実は多い。詳しくは後述するが、ライドシェアのドライバーにはデメリットもあるためだ。タクシーの運転手への転職・就職を考えている人は、以下のリンクから申し込みを行ってほしい。無料で就職先を紹介してもらえる。
ドライバー転職支援サービス
【参考】関連記事としては「タクシードライバー・運転手の求⼈・募集情報の調べ方は?」も参照。
■応募方法
Uberでは、専用ページを設けてライドシェアドライバーに応募できるようになっている。ただしUberが雇用するわけではなく、Uber と提携しているタクシー会社が雇用主となるため注意しよう。雇用形態は「パートタイム」で、交通費や福利厚生などは企業によって異なる。募集要項は下記となっている。
必須要件
第一種免許を取得して 1 年以上経過、かつ過去 2 年間に交通事故による免許の停止または取り消しがないことが必須となる。なおライドシェアドライバーについては、タクシードライバーで必須の第二種免許は不要だ。
給与
タクシー会社によって異なるが、「固定給+歩合制」での支払いが想定されている。
勤務場所・勤務時間
東京都(23 区、三鷹市、武蔵野市)など
(1)月~金曜日:午前7~11時
(2)金、土曜日:午後4~8時
(3)土曜日:午前0~5時
(4)日曜日:午前10時~午後2時
京都府(京都市、長岡京市、宇治市)など
(1)月、水、木曜日:午後4~7時
(2)火~金曜日:午前0~4時
(3)金、土、日曜日:午後4時~翌午前5時
労働時間について
上記の労働時間に加え、週あたりの労働時間には上限が設定されている。
現在雇用されている人
正社員として雇用主と週に40時間以上の労働契約を結んでいる場合は、採用プロセスに進むことができない。パートタイム従業員の場合は、ライドシェアドライバーとして週に最大 20 時間、他の仕事と合わせて最大 40 時間働くことができる。
自営業の人、現在働いていない人
ライドシェアドライバーとして週に最大20時間働くことができる。

■ライドシェアの給与は?
Uberと提携しているタクシー会社のライドシェアドライバーの給与事例を紹介する。
【東京】ロイヤルリムジングループ
給与は売上(税抜)×70%で、最低賃金法が適用される。10時間の研修期間の時給は1,200円。
【大阪】栄交通
2024年9~11月まで平均時給1,428円の実績との記載あり。
【大阪】newmo
「時給1,400円+歩合給」で、研修中の時給は1,150円。深夜(22〜29時)の稼働は25%割増の1,750円になる。また採用ページには「2025年4月開催の大阪・関西万博に向けてライドシェアドライバーを大募集します!」との記載があり、「初めてのお客様の乗車で5万円のボーナス」「最大時給1,750円、フル稼働で月収14万円」「車を持っていない人でも大丈夫、お得なリースプランあり」「友達招待キャンペーンでさらに5万円プレゼント」といったメリットが紹介されている。
【金沢】冨士タクシー
時給1,000円~となっており、売上に応じて歩合給を支給する。(時給を含み最大60%)
また経費補助として走行距離×10円の燃料代を支給している。
【参考】関連記事としては「ライドシェアとタクシーの違いは何?定義・法律・規制・運営主体は異なる?」も参照。
■ライドシェアvsタクシー運転手、どっちがいい?
同じドライバー職として、ライドシェアドライバーとタクシードライバーを比較してみた。
ライドシェアのメリット
副業として、スキマ時間に稼働できるのが一番のメリットだ。出社の必要がないため、自宅からそのまま業務に向かうことができる。自由な働き方を求める人にとってはフードデリバリーの配達員と並び、おすすめの職種だと言える。
ライドシェアのデメリット
ライドシェアドライバーから一番多く寄せられている不満が、制限が多く希望通りの時間帯に稼働できないという内容だ。ライドシェアドライバーは副業として働く人がほとんどのため、これは大きなハードルになる。希望のエリアで求人が行われていない場合もある。
遠方から日本版ライドシェアのサービスエリアまで通う場合は、時間やガソリン代が余分にかかり採算が取れないという不満も出ている。またライドシェアはマイカーを活用するため、普段から車内の清掃などをきちんとする必要がある。準備に時間がかかる割には、稼働時間が短いため思ったほど稼げないという人もいるようだ。
タクシー運転手のメリット
ほとんどのタクシー会社で、タクシードライバーで必須の二種免許取得費用を会社負担となっており、未経験の人でも最短2週間程度で二種免許を取得し勤務を開始することができる。
1勤1休の働き方のタクシー会社が多く、年間休日は200日以上ある。シフト制の勤務で自由に休みを申請でき、相談により平日のみで夕方までの勤務が可能な場合もある。そのため女性のドライバーも増えてきている。
大手タクシー会社の平均年収は600万円前後となっている。完全未経験から600万円以上の収入が見込める職種は、なかなかないと言える。働き方によっては年収1,000万円ほどを稼ぐドライバーもいるようだ。給与補償制度があるため、一定水準以上の給与が保障されているため安心だ。会社によっては、繁忙期や観光シーズンにインセンティブがアップする場合もある。

【参考】関連記事としては「タクシードライバーは誰でもなれる?必要な資格は?年齢制限はある?」も参照。
タクシー運転手のデメリット
歩合制を取り入れている会社がほとんどのため、曜日や時間帯、天候などによりに乗客が少ないこともある。変動のシフト制の場合、ある日は日勤、ある日は深夜勤ということもある。毎日朝出勤して夕方に退勤するというスケジュールではないため、体調管理が重要になる。
もし事故や違反を起こしてしまい免許停止処分となると、仕事自体ができない。その間は休職扱いとなり収入がなくなる。
■【まとめ】タクシードライバーも選択肢に
現在はUberを通じた求人などでライドシェアドライバーの求人が高時給で目立っている印象がある。しかし全国各地でタクシー不足が問題になっているため、タクシードライバーも好待遇で急募されている。
正社員か副業なのか、安定を求めるのか自由を優先するのかで選択は変わってくるが、タクシードライバーの条件や待遇を知ると、思っていたより好条件なことが分かっていただけると思う。タクシー求人の探し方を知らない方やうまく探す自信が無い方は、以下の求人支援サービスをぜひ利用してほしい。
ドライバー転職支援サービス
【参考】関連記事としては「日本交通のライドシェア求人の探し方 タクシー運転手とどっちがおすすめ?」も参照。