Amazonの自動運転車、「いきなりブレーキ」で258台リコール

Zoox、ソフトウェア更新で不具合を修正

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米ネバダ州ラスベガスでなど自動運転タクシー(ロボタクシー)をテスト走行させている米Amazon傘下の自動運転開発企業Zoox(ズークス)。商用化に向けて順調に進んでいるように見えたZooxだが、自動運転車をリコールするという事態になった。

Zooxは、自動運転システムに問題があり予期せぬ急ブレーキがかかる可能性があるという理由から、258台の自動運転車両の自主的なリコールをこのほど実施した。リコール対象には、ロボタクシー専用車も含まれる。

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■Zooxの自動運転車がリコールとなった理由

出典:Zooxプレスリリース

米運輸省高速道路交通安全局(NHTSA)は、オートバイがZooxの自動運転車の後部に衝突したという2件の報告を受け、2024年5月に調査を行った。自動運転車両はトヨタのSUV「ハイランダー」をZooxの自動運転技術を搭載したものだ。初期調査の結果、2件ともZooxの車両は自動運転システムを作動させた状態で走行していたことが判明したという。

この結果を受け、Zooxは258台の車両の自主的なリコールを行った。同社は2024年11月5日以前にリリースされたソフトウェアを搭載した自動運転車両のみをリコール対象としている。NHTSAへ提出した報告書によると、Zooxは2024年11月7日までにソフトウェア更新により問題を修正したとのことだ。

Zooxはハンドルやペダルがないロボタクシー専用の自動運転シャトルを開発している。自動運転専用シャトルでは今回のリコールのきっかけとなったような事故は発生していないが、Zooxは一部の車両に類似のソフトウェアが搭載されていたことから、自動運転シャトルもリコール対象に含めると発表した。

■Cruiseの事故が発端となり当局の監視強化

出典:Cruise公式ブログ

つい最近まで、米国では米自動車大手のゼネラルモーターズ(GM)傘下のCruise(クルーズ)がロボタクシーを商用運行していた。しかし2023年に重大な事故を起こし、その後Cruiseは事業を閉鎖している。このCruiseの事故により規制当局による監視が強化されたことが、今回のZooxのリコールにつながったと言っていい。

なお2018年に世界で初めてロボタクシー商用化を果たし、現在は米国の数カ所でサービスを展開しているGoogle系の自動運転開発企業Waymo(ウェイモ)も、2024年に自主リコールを実施している。Waymoは自動運転専用車を開発せず、市販車に自社開発の自動運転システムを搭載するという方法をとっている。

Waymoがリコールしたのはジャガーの「I-Pace」をロボタクシーに改造した車両で、672台がリコール対象となった。電柱への衝突を含む複数の事故により、リコールに至ったという。

■テスラも6月にロボタクシーを開始予定

2014年設立のZooxは、2020年にアマゾンの傘下になった。2023年2月から、米カリフォルニア州の公道でロボタクシー専用車に乗客を乗せて走行を開始した。同社によると、ロボタクシー専用に設計・製造された車両が乗客を乗せて公道を走行したのは「世界初」だという。

その後、2024年11月に、カリフォルニア州サンフランシスコとネバダ州ラスベガスの市街地にドライバーレスの自動運転タクシーを今後数週間以内に導入することを発表した。

2025年1月には、技術見本市「CES 2025」において開発を進めている自動運転車両を公開した。これまで試験走行を行ってきた運転席やハンドル、ペダルを備えていないポッド型の車両になる。Zooxは現在、サンフランシスコとラスベガスで限定的な台数のロボタクシーをテスト運用している。またオースティンとマイアミでもテストを行う計画となっている。

Waymoはサービス展開エリアの拡大を図っている最中で、米EV(電気自動車)大手テスラも2025年6月からロボタクシーを運行する計画を発表している。2025年はWaymo・Zoox・テスラの三つ巴による競争が本格化しそうだ。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)



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