頭金なしの月々定額で車に乗ることができる「カーリース」。プラン選びで重要なのは「走行距離制限」だ。ほぼ全てのカーリースサービスで走行距離制限・上限があり、月間や年間ごとに細かく設定されている。
カーリースでは基本的には契約後はプランの変更ができないため、走行距離については契約前に慎重に検討したい。この記事では、カーリース契約における走行距離制限について詳しく説明し、距離制限プランと無制限プランのメリット・デメリットも比較する。
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記事の目次
■カーリースの走行距離制限とは?
ほとんどのカーリース会社で、走行距離制限を設けている。年間で5,000〜2万キロというのが一般的で、月間では1,000キロ・1,500キロ・2,000キロ・3,000キロなどのプランが設定されている。利用者は契約の際にどのプランにするか選び、それが月額に反映される。当然ながら、走行距離が多くなればなるほど料金は上がっていく。
カーリースでは契約終了後に車を返却することになる。その際に利用した車の価値を決める大きな要素が走行距離で、走行距離が多くなればなるほど市場価値が低くなる。元々カーリースは残価を設定し、それを新車価格からあらかじめ引くことでカーリース料金を安く設定できるという仕組みになっているため、走行距離は重要なポイントになる。
■カーリースの走行距離制限のルール
各社で設定が異なり、月間または年間、契約年数単位で走行距離制限が決められている。正確にいうと、走行距離制限は必ず守らないといけないわけではない。あくまで上限が設定されており、それをオーバーした場合は超過料金を支払う仕組みになっている。
例えばA社は契約年数ごとに走行距離上限が設定されている。3年契約で5万4,000キロ、5年契約で9万キロ、7年契約で12万6,000キロといった具合だ。またB社では月間走行距離500キロが基本プランで、そのほかはオリジナルプランとして月間1,000キロ・1,500キロ・2,000キロ・3,000キロから選んでいく仕組みになっている。
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走行距離制限を超えた場合の料金は?
契約時に設定した走行距離の上限を超えた場合は、契約終了時に追加料金を支払うことになる。金額は、超過した距離について1キロあたり3〜10円前後となっている会社が多い。しかし会社によっては10円以上になったり、車種やEV(電気自動車)によっては20円以上になったりする場合もある。
■カーリースで無制限プランはある?
走行距離無制限のプランを提供している会社もある。ある会社では、7年以上の契約で走行距離が無制限となる。長期契約または、契約満了後にその車をもらえるプランで、無制限となっていることが多い。また、中古車のカーリースでは走行距離が無制限となっている場合もある。
■距離制限プランのメリット・デメリット
距離制限プランのメリット・デメリットは次の通りだ。
メリット
メリットについては、走行距離の設定が少ないと月額が安くなることが挙げられる。例えば、ある会社では月間走行距離1,000キロより500キロの方が月額で1,000円ほど安くなる。ただし契約期間が長いほど、差額は縮まっていく。
デメリット
デメリットは、設定した走行距離を下回っても返金などはないという点だ。走行距離を多く想定して契約し、実際はその制限よりかなり下回る走行距離だったとしても、途中で契約の変更はできない。走行距離については契約前に十分に試算しよう。
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■無制限プランのメリット・デメリット
一方、無制限プランのメリット・デメリットは次の通りだ。
メリット
走行距離無制限のプランを契約するメリットとしては、走行距離を気にせず車に乗れるという点が大きい。頻繁に長距離移動をしている人、毎日遠くまで通勤している人などは無制限のプランがおすすめだ。
デメリット
デメリットは、走行距離制限があるプランより月額が高くなるということだ。また契約満了後に車をもらえるプランの場合のみ、無制限プランを選択できるということもある。「もらえるプラン」は元々月額が高く設定されていたり、「もらえるオプション」を付ける必要があったりする。そうなると、車を購入して自己所有した方が結局のところお得なこともある。
カーリースは月々の支払いが一定という点やメンテナンスなどが全て含まれているという点が利点であるため、一概に金額だけでは購入と比較できない。しかし特に走行距離無制限を希望する人は、そもそもカーリースにするか購入するかについてまずはよく検討してみよう。
■【まとめ】走行距離の設定は慎重に
カーリース契約で走行距離を決める際は、契約年数中の車の利用についてよくシミュレーションすることが大切だ。カーリース会社により設定されている距離はさまざまなため、希望の走行距離によって会社を選ぶということもあるかもしれない。
必ず覚えておきたいのは「契約中に走行距離などのプラン変更はできない」ということだ。走行距離の設定とともに、超過した場合のキロあたりの追加料金についてもしっかり調べよう。月ごとに走行距離が変動するような車の使い方の場合、短めのプランの方が最終的に得になる場合もある。
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