Preferred Networksの子会社である株式会社Preferred Robotics(本社:東京都千代田区/代表取締役CEO:礒部達)は2023年2月9日までに、家庭用自律移動ロボット「カチャカ」と専用家具「カチャカシェルフ」を開発したことを発表した。
人の指示で家具の自動運転を行うもので、すでに先行予約を受け付けており、一般発売予定は5月になる予定だ。
■人の声やアプリの指示により自動で
カチャカは、自己位置推定とマッピング(※2つを合わせてSLAM)、ナビゲーション、画像認識、音声認識、ハードウェア設計を高度に融合し、自律移動を可能にしたものだ。居住空間は環境変化が激しいため、フレキシブルに自動で移動することは難しいとされていたが、それを実現した。
さらに人の声や専用アプリの指示により、室内をスマートに移動してドッキングした家具を指定場所まで運べるという。カチャカは、毎日同じ時間に本や薬をタイマー機能により運ぶことで習慣化をサポートし、細々とした家事の解消や子どもが楽しく片付けられるよう手伝うなど、さまざまなライフスタイルに寄り添った用途で利用できるという。
カチャカのデザインは、プロダクトデザイナーの鈴木元氏とデザインイノベーションファームTakramとのコラボレーションにより、住空間になじむ洗練されたものとなっている。コンパクトな本体には複数のセンサーやカメラ、LED、ドッキングユニットが搭載されている。
■CEO「用途は無限に広がっていく」
専用家具の第1弾となるカチャカシェルフは、用途によってパーツを付け外せるモジュール式で、動く家具としての機能性がある。利用するには、カチャカとカチャカファニチャー、カチャカサブスクリプションの3点を購入が必要となる。
Preferred Roboticsは、今後さまざまな企業と連携してカチャカ専用家具のバリエーションを広げ、スマートファニチャー・プラットフォームの構築を目指すようだ。
同社代表取締役CEOである礒部達氏は「業務用に比べて導入が難しい家庭内で、安全かつ柔軟に自律移動するロボットとして、これまでの業務用ロボット開発で培った技術とノウハウを結集して開発しました」とコメント。その上で「カチャカは利用者の皆さまと共に開発するロボットと考えており、使い方のアイデア次第でスマートファニチャーの用途は無限に広がっていきます」としている。
■家具が自動で動く世界、生活はどう変化?
家の中で家具が自動で動いてくれる世界は、まさに映画の中の未来のようだ。本来動かない家具が動くと、生活はどう変化していくのだろうか。興味深い。
【参考】関連記事としては「自動運転業界のスタートアップ一覧(2023年最新版)」も参照。