自動運転に関するトータルソリューションも手掛ける株式会社マクニカ(本社:神奈川県横浜市/代表取締役社長:原一将)はこのほど、国から「特別豪雪地帯」に指定されている北海道岩見沢市北村地区における自動運転EV(電気自動車)バスの公道走行実証実験について発表した。
実施期間は2022年12月22日〜25日。マクニカと岩見沢市、岩見沢市の企業3団体から構成される「地産地消エネルギー推進コンソーシアム」と、協力機関である日立北大ラボなどとの共同実施だ。
■特別豪雪地帯の公道での走行実証
人口が減少し、少子高齢化が急速に進んでいる岩見沢市北村地区は、特別豪雪地帯であることでも知られている。特別豪雪地帯は、豪雪地帯対策特別措置法で指定された豪雪地帯のなかで特に積雪が多く、自動車の交通が長期間途絶え、地域住民の生活に大きな支障をきたしている地域だ。
さらに、居住地域が広域にわたって分散している農業地帯においては、電気や地域交通などの生活インフラ維持が難しくなることが懸念されているという。
今回の実証実験では、雪道や降雪環境下における公道走行実証を同エリアで実施。地域住民のための自動運転EVバスを用いた移動型ヘルスケアサービスの可能性の評価・検証などが目的とされている。
実証走行ルートは、「岩見沢市北村支所~高齢者福祉施設」と「岩見沢市北村支所~中央自治会館」の2つ。ドライバーも同乗し、緊急時は手動介入が行うという条件下での実証実験だ。
■仏NAVYA社の「ARMA」を使用
この実証実験でマクニカは、実証実験の企画立案や事前検証(走行ルートリスクアセスメント)、自動運転の実装作業、運用における保守メンテナンス、導入効果の最大化まで、トータルでのサポートを担当。使用車両は、仏NAVYA社の自動運転EVバスである「ARMA」(アルマ)。
日本においても諸外国においても、雪が降るエリアを有する国にとっては、雪道での自動運転は避けて通れない課題だ。マクニカや岩見沢市の取り組みに引き続き注目していきたい。
【参考】関連記事としては「堀江貴文氏が取締役のHakobot、自動配送ロボの雪道テストを実施」も参照。