トヨタが作るスマートシティ、いよいよ2024年にも実証開始

自動運転車が走るWoven Cityの今後に注目



トヨタが発表したWoven City計画=出典:トヨタプレスリリース

トヨタが富士山のふもと静岡県裾野市で建設中の実証都市「Woven City」(ウーブン・シティ)。その構想を初めて発表したのは2020年1月で、2021年2月から造成工事が始まり、2022年11月からは建設工事がスタートする。

そして公式サイトによれば、実証実験は2024〜2025年に一部エリアで始まるようだ。詳細については明かされていないが、自動運転に関する実証実験などが実施されるものとみられる。


改めて、トヨタがつくるWoven Cityとはどんな街なのか紹介していきたい。

■Woven Cityとはどんな街?

Woven Cityは、「幸せの量産」を目指しモビリティの可能性を拡張していくことを目的に、新たな技術やサービスの実証・導入に特化した都市として、トヨタがスマートシティを建設するという一大プロジェクトだ。

その時々の研究に合わせて都市そのものの在り方を考え直し、終わりのないまちづくりを進めていく予定だ。

ちなみにWoven Cityが建設される静岡県裾野市は、1967〜2020 年までトヨタ自動車東日本の東富士工場として稼働していた場所だ。


■住民はまず「360人」程度
出典:トヨタ公式YouTube動画

これまでに判明した情報によると、自動運転モビリティ用の道と歩行者とスピードが遅いパーソナルモビリティが共存するプロムナード、歩道がある縦長の公園のような道の3種類の道路が、3×3の街のブロックを形成するようだ。さらに第4の道として、地下にモノを自動配送するネットワークを構築するという。

将来的には、約70万平方メートルの敷地にトヨタの従業員やプロジェクト関係者をはじめ、約2,000人が暮らすことを想定しているという。第1段階としては360人程度を予定しているようだ。

実証パートナーにはENEOSが参画しており、水素エネルギーの利活用に向けた協業を行ってく。またトヨタはNTTとパートナーシップを結んでおり、スマートシティ実現に向けた取り組みを推進している。

2022年11月から建設物の工事に着工するため、同年10月10日に安全祈願祭を行った。その際に、第1期エリアの開設は2024〜2025年を予定していると発表された。


■早ければあと1年半後には・・・!?

仮に実証実験が2024年1月に始まるとすれば、すでにあと1年半もない。実証実験が始まれば、ゼロからスマートシティをつくるWoven Cityへのプロジェクトがさらに注目されるのは確実だ。

【参考】関連記事としては「トヨタの「テストコースの街」、どうやったら住める?」も参照。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




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