汎用性抜群!スズキ出資の豪企業、自動運転の「土台」開発

様々なユニットをのせれば変幻自在



スズキは、オーストラリアのApplied Electric Vehicles=Applied EV=に出資したことを2022年9月12日に発表した。両社は次世代モビリティ用ソフトウェア関連技術の共同開発を進めていくという。







■自動運転車の「土台」を開発

Applied EVは電動化や自動運転ソフトウェアなどの技術を開発するスタートアップだ。2015年設立のApplied EVは、ソフトウェアによって車両の機能を向上させる統合制御システム「Digital Backbone」や車両プラットフォーム「Blanc Robot」を開発している。

Blanc Robotは簡単に言えば、自動運転車の「土台」部分だ。用途に応じた「Pod」を土台の上部に搭載すれば、多様な業種で活用可能だ。Blanc Robotはオンロード仕様とオフロード仕様があり、バッテリーのサイズは使用頻度や充電頻度に合わせて選択可能だという。

2021年9月には英Oxboticaと提携し、Oxboticaの自動運転ソフトウェアの活用を図っているようだ。提携を経て、すでに英オックスフォードの市内で自動運転での試験走行を開始しているという。

出典:Applied EV公式サイト
■豪州における有望ベンチャー

スズキはApplied EVと2021年9月に基本合意書を締結し、これまで将来の協業可能性を検討してきた。今回の出資を通じて、両社の関係をより強化していくことを明らかにし、次世代モビリティ用ソフトウェア関連技術の共同開発の推進や事業シナジーの創出を目指すとしている。

日本ではあまり知名度が高くないApplied EVだが、日本の帝人とは低速EVの軽量化に向けた開発パートナーでもある。豪州における自動運転関連の有望ベンチャーとして、今後さらに注目度が高まっていくのか、注目だ。

▼Blanc Robot – Applied EV
https://www.appliedev.com/blanc-robot

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)









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