トヨタの「自動運転レベル2」、1年余りでVer4.0に進化!

アドバンストドライブの更新状況



高速道路などで特定条件下において「ハンズフリー」(手放し運転)を可能とする「アドバンストドライブ」。トヨタの高度運転支援技術だ。このアドバンストドライブがこのほど、バージョン4.0(Ver 4.0)にアップデートされた。


バージョン4.0における主な変更内容は以下の2点だという。更新日は2022年5月9日。トヨタは「Advanced Driveをより快適にご使用いただくためのソフトウェアの更新」としている。

  • 割り込み車両検知の際、運転操作をうながす場面を追加
  • 合流車両に道をゆずる条件を変更

アドバンストドライブは2021年4月の提供開始から1年余りで、今回を含め4回のアップデートが行われている。自動運転レベルは「部分運転自動化」にとどまるレベル2(※レベル2+と表現されることもある)ではあるが、アップデートを重ねるにつれて機能が徐々に進化している。

出典:トヨタ公式サイト
■これまでのアップデート内容は?

アドバンストドライブは2021年4月に発表され、「レクサスLS」と「MIRAI」に搭載されている。ソフトウェアがアップデートされるごとに、アドバンストドライブはどのような進化を遂げてきたのだろうか。

最初の更新となった2021年7月のバージョン2.0では、高速道路本線への合流後からシステムが使用可能になるまでの時間の短縮や車線変更支援可能な場面の追加、割り込み車両のウインカー検知時の減速フィーリングの変更が行われた。


同年11月には、バージョン3.0に更新された。追い越し車線走行中に並走車両との側方間隔を確保する場面の拡大、合流レーン付近など車線変更支援を使用できる場面の拡大、グラフィック表示の一部変更、都市高速などの一部区間における速度制限を緩和、設定速度上限を時速125キロに変更、といった大幅な拡充が行われ、運転の快適さが一気に向上した印象を受ける。

2022年3月にはバージョン3.02となり、緊急ブレーキが作動可能となる場面が拡大された。

■次回のアップデートにも注目

アップデートにより進化を続けるアドバンストドライブ。トヨタは「人とクルマが仲間のようにともに走る」という理念を掲げ、開発を進めている。次回のアップデートではどのような機能拡充が行われるのか、注目だ。

ちなみに更新情報は以下のページの「ソフトウェア更新情報はこちら」(※ページ真ん中あたり)という箇所から確認できる。


▼トヨタ トヨタの安全技術|高速道路を走るとき|トヨタ自動車WEBサイト
https://toyota.jp/safety/scene/highway/index5.html

【参考】関連記事としては「トヨタの自動運転戦略」も参照。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




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