自動運転の都市型ロープウェイ「Zippar」を開発するZip Infrastructure株式会社(本社:神奈川県秦野市/代表取締役:須知高匡)が、自動運転ロープウェイの8人乗りモデルのテストを2022年半ばから開始するため、準備を進めていることが分かった。
自動運転ロープウェイのZipparは、道路上部の空間というデットスペースに価値を見出し、渋滞問題の解決を目指す新たな次世代交通システムとなることが期待されている。
2025年に開催される大阪・関西万博での採用を目指し、現在は地方自治体との連携協定や資金調達、スポンサー契約の締結などに取り組んでいる。
■自動運転ロープウェイ「Zippar」とは?
自動運転ロープウェイZipparは、2018年7月に設立されたZip Infrastructureが開発する自走式のロープウェイだ。同社の公式ページによれば、Zipparには以下の4つの特徴がある。
1つ目は「低コスト」。軽量搬器と支柱の組み合わせにより、既存のモノレールと比べると約5分の1のコストとなり、また建設期間も1年と短いようだ。
2つ目の「自由設計」は、Zipparはローブとゴンドラが独立式のため、カーブや分岐点などを自由に設けられ、既存のロープウェイより柔軟な路線設計ができるという。
3つ目は「自動運転」だ。自動運転であることで人手不足の問題も起きず、時間帯や路線など需要に応じて車両数を柔軟に増減させることができる。
最後は「快適・安心走行」で、ロープ2本タイプを採用することで、既存のロープウェイの1.5倍の風速まで耐えられるという。
■Zip Infrastructureの挑戦の行方に注目
Zip Infrastructureは2022年3月に鉄道・交通ビジネスの専門商社であるヤシマキザイとスポンサー契約を交わし、開発に関する支援を得ると発表している。Zip Infrastructureの挑戦の行方に、引き続き注目したい。
【参考】関連記事としては「自動運転の都市型ロープウェイ「Zippar」を開発!大阪万博での導入目指す」も参照。