建設コンサルタント大手の日本工営は、「空飛ぶクルマ」のインフラ整備に参画する。「第8回 空の移動革命に向けた官民協議会」(2022年3月18日開催)で提出した資料から明らかになった。
資料によれば、空港エンジニアリングやヘリポート、電力エンジニアリングなどに関する技術的な知見を生かし、空飛ぶクルマの社会実装にインフラ整備の面から貢献するという。
日本工営が提出した資料は以下から確認できる。協議会は経済産業省と国土交通省の主導で開催され、日本工営も第8回協議会から新たに構成員として参加している。
▼日本工営提出資料|第8回 空の移動革命に向けた官民協議会
https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/air_mobility/pdf/008_02_07.pdf
■離着陸場整備や管制システムで検討・提案
日本工営が取り組むことを検討する項目としては、以下の5点が挙げられている。
- ①離着陸場整備
- ②空域設計・管制システム
- ③給電設備
- ④環境アセスメント
- ⑤保安規定
このうち①では、離着陸場適地選定のフローや評価基準の検討や提案に取り組む方針だ。②では、ユースケースに応じた最適な飛行経路の検討のほか、安全性や運航率の向上などに資する飛行方式の提案なども行っていく考えのようだ。
■社会実装にはインフラ整備が不可欠
ちなみに日本工営はすでに次世代エアモビリティチームを立ち上げており、今後の取り組み方針として、2025年開催の「関西・大阪万博」で空飛ぶクルマの運航を目指す「大阪ラウンドテーブル」への参画や、海外市場への展開などを挙げている。
空飛ぶクルマの社会実装に関しては、機体開発ももちろん重要だが、インフラ整備や法整備もセットで進まなければ、成し遂げられない。日本工営の今後の動きに注目だ。
【参考】関連記事としては「日本工営、ベトナムで自動運転の実証実験プロジェクト 現地ディベロッパーなど共同で」も参照。