ミシガン州には自動運転のための実証都市「Mcity」があるが、実際はどういった施設なのだろう。Google Earthを駆使してMcityをバーチャルで訪れてみたら、さまざまな発見があった。
McityはGoogleストリートビューでは林に囲まれて見えないが、Google Earthだと上空から一目瞭然だ。アップで見ると、「正面部分のみの建物」や「トンネル」、「高速道路の入り口」などの施設を見つけることができた。
ほかにも、信号や交差点、歩道、鉄道踏切、ロータリー、砂利道、駐車場、道路標識、街灯、建設障害物、直線道路、カーブなどが設置されている。
■多様な道路環境が用意、5Gもいち早く整備
Mcityとは、ミシガン州の州政府とミシガン大学がタッグを組んで運営する官民研究機関で、いわゆる「自動運転シティ」だ。ミシガン大学のキャンパス内にあり、13万平方メートルの敷地に多様な道路環境が用意されている。
Mcityには5Gネットワークがいち早く整備され、路車間通信のテストのための設備も設けられている。ちなみに「シティ」といえでも人間が住んでいるわけではなく、公道で実施しにくいEV(電気自動車)や自動運転車両などの技術テストに活用されている。
▼Mcity公式サイト
https://mcity.umich.edu/
■世界に点在する自動運転シティ
自動運転を試験する施設は、世界で増え続けている。最近では、中国IT大手・百度(バイドゥ)の「Apollo Park(アポロパーク)」が話題になった。中国・上海の「国際汽車城」に位置しており、自社の自動運転ソフトの実証実験などに使われている。他社も入居している。
【参考】関連記事としては「百度、上海市で「Apollo Park」開設!自動運転実証の場が拡大」も参照。
韓国では2018年という早い段階で「K-City」が登場した。5Gを活用して走行する自動運転車両の試験のためにつくられた疑似都市だ。敷地面積は約36万平方メートル。敷地内に、高速道路やトンネル、直線・曲線道路、交差点、信号、商業施設を想定した建物などがある。
シンガポールの南洋理工大学(NTU)には、自動運転車のためのテストセンター「Centre of Excellence for Testing & Research of AVs–NTU」と、テストサーキット「CETRAN Test Circuit」がある。雨や洪水を再現するゾーンもあり、多様な気象条件下でテストができる。
日本では、2021年2月から建設中のトヨタの実証都市「Woven City(ウーブン・シティ)」がある。自動運転のテストのためだけの施設ではないが、自社開発した自動運転シャトル「e-Palette」などを試すフィールドとなる。Woven Cityには人が住む予定になっている。
【参考】関連記事としては「トヨタのWoven City着工!自動運転やAI技術の「ショーケース」にもなる!?」も参照。
■McityをGoogle Earthで訪れたい人は……
Google Earthを駆使すれば、基本的には一般人が入れない世界各地の自動運転シティをバーチャル訪問できる。Google EarthでMcityを訪れる場合は、以下のURLから。
▼Mcity – University of Michigan|Google Earth
https://earth.google.com/web/@42.30044898,-83.69860058,269.91425508a,668.98005668d,35y,41.26108588h,60.00000302t,0r
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大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報)
【著書】
・自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
・“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)