自動運転関連事業も行う高速バス大手のWILLER(本社:大阪府大阪市 /代表取締役:村瀨茂高)の第17期決算(2020年1〜12月)が官報に掲載された。当期純損失は2億5,616万円を計上している。
■決算概要
貸借対照表の要旨(単位:千円)
▼資産の部
流動資産 9,930,980
固定資産 1,925,820
資産合計 11,856,800
▼負債及び純資産の部
流動負債 5,371,787
(賞与引当金 9,652)
固定負債 2,943,892
株主資本 3,541,239
・資本金 30,000
・利益剰余金 3,511,239
・・利益準備金 25,000
・・その他利益剰余金 3,486,239
・・(うち当期純損失 256,163)
評価・換算差額等 △118
・その他有価証券評価差額金 △118
負債・純資産合計 11,856,800
■WILLERの自動運転関連の取り組み
WILLERは傘下企業を通じ、高速バス事業や鉄道事業を展開しているが、近年は自動運転やMaaS分野における取り組みも積極的だ。渋滞や少子高齢化、環境汚染などの社会課題の解決につなげることをテーマに掲げ、国内外で実証実験やサービス展開を進めている。
海外における取り組みでは、シンガポールに子会社を設立しており、2019〜2020年にかけて、大型植物園「Gardens by the Bay」や国立庭園「Jurong Lake Gardens」で自動運転の取り組みを開始した。いずれも使用車両は仏NAVYA社の自動運転シャトル「ARMA」だ。
【参考】関連記事としては「WILLER、シンガポールの観光地で自動運転の定期有償サービス開始」「日本のWILLER、シンガポール国立庭園で自動運転バスの実証実験」も参照。
国内では2021年2月、関西文化学術研究都市の公道で自動運転サービスの実証実験が行われた。2021年はこのほか、東京都の東池袋エリアや愛知県名古屋市の鶴舞エリアでも実証実験が実施されている。
2022年に入ってからは日本交通などとともに、鳥取市にある観光地「鳥取砂丘」周辺の公道で、自動運転の実証実験を実施することを発表した。
MaaSアプリとして「WILLERS」も展開し、エリア定額乗り放題のちょいのりサービスとして「mobi」というサービスも提供している同社。自動運転、そしてMaaSの取り組みに、引き続き注目していきたい。
※官報に掲載された決算公告に関する記事は「自動運転・MaaS企業 決算まとめ」から閲覧頂くことが可能です。
【参考】関連記事としては「WILLER、月5,000円乗り放題の「お抱え運転手」!自動運転技術でいずれ無人化?」も参照。