ソフトバンクグループ(本社:東京都港区/代表取締役会長兼社長:孫正義)は2022年2月8日午後、2022年3月期第3四半期(2021年4〜12月)の決算発表を行った。
決算発表に先立ち、ソフトバンクグループは2016年に買収した英半導体設計アームの米エヌビディアへの売却を断念することを発表しており、この点について孫氏がどのような説明を行うのか、注目が集まった。
孫氏は決算説明会の冒頭、コロナ禍の資金対策のためにNVIDIAへのArm売却を意思決定したことを説明した上で、米政府や英政府、そしてGAFAMに代表される大手IT企業から猛反発を受けたことを強調した。
こうした背景もあってArmの売却を断念したと述べ、Armの2022年度の再上場を目指すことを発表したが、「(再上場は)元々あったオリジナルな案であり、(売却断念によるプランBというわけではなく)、むしろこちらがプランAなのかもしれない」と述べた。「半導体業界史上、最大の上場を目指す」とも語った。
ちなみにArmは2018年に自動運転対応のプロセッサを発表し、その後も自動運転業界における存在感は高まり続けている。自動運転OS「Autoware(オートウェア)」の業界標準を目指す国際業界団体「The Autoware Foundation(AWF)」にも参加している。
■時価純資産、四半期で1.6兆円減
その後、孫氏は「時価純資産」(NAV)について言及した。2021年12月末時点のNAVは19兆3,000億円で、3カ月前の9月末から1兆6,000億円減ったという。アリババの株価の大幅下落などが影響した。
ソフトバンクビジョンファンド(SVF)などによる投資先は441社だと説明した。内訳はSVF1が94社、SVF2が261社、ラテンアメリカ・ファンドが86社。
売上高・営業利益・経常利益・純利益は以下の通り。
【参考】関連記事としては「ビジョンファンド、モビリティ&ロボット分野で全投資の34%!ソフトバンクG決算説明会」も参照。