不動産MaaSの新サービスが立ち上がった。「&MOVE」だ。展開しているのは、三井不動産と同社のグループ会社のShareTomorrowで、すでに三井不動産グループの商業施設やホテル、マンションで導入がスタートしている。
■&MOVEでは「Whim」アプリを活用
&MOVEは、フィンランドのMaaS Global社が開発する「Whim(ウィム)」アプリを活用して展開される。タクシーやカーシェアなど4種類の移動手段をWhimを通じて利用でき、目的地に関する情報をユーザーに提供することも特徴だ。
ちなみに三井不動産はMaaS Global社と2019年4月に資本業務提携を結んでおり、2020年9月からWhimを用いた実証実験を日本国内で行ってきた経緯がある。
&MOVEは、三井ガーデンホテルズや商業施設「ららぽーと豊洲」、三井不動産のマンション「パークアクシス」2カ所ですでに提供がスタートしているようだ。
また、ららぽーと豊洲では買い物金額の5%を交通費として還元しているほか、パークアクシスではカーシェアとシェアサイクルの定額プランを提供しており、サービスを提供する施設に合わせて工夫を加えている。
■非常に相性が良い「不動産×MaaS」
三井不動産とともに&MOVEを提供するShareTomorrowは、三井不動産グループの新規事業開発・推進を担うため2021年7月に設立された企業だ。
三井不動産グループは長期経営方針「VISION 2025」にて「テクノロジーを活用し、不動産業そのものをイノベーション」というビジョンを掲げており、ShareTomorrowはこのビジョンに合わせて今後もさまざまな新規事業をローンチする予定のようだ。
「不動産×MaaS」は非常に相性が良い組み合わせと言われている。今後も三井不動産本体のMaaSの取り組みとともに、ShareTomorrowの動きにも注目していきたい。
【参考】関連記事としては「注目度が急上昇!「MaaS×不動産」最新のビジネス事例まとめ」も参照。