トヨタ自動車が静岡県裾野市で建設中のコネクテッドシティ「Woven City(ウーブン・シティ)」。あらゆるモノやサービスがつながる実証都市として2021年から本格的な工事が開始され、将来はトヨタの従業員をはじめ実際に人が住む街となる。
そんなWoven Cityの公式サイトでは、実証対象となるサービスが12の分野で紹介されている。
■Woven Cityにおける実証サービスの対象は?
Woven Cityにおいて実証対象となるサービスは以下の12分野だ。
- Mobility
- Energy
- Logistics
- Agriculture Food
- IoT
- Healthcare
- Education
- Entertainment
- Payment / Finance
- Safety Security
- Smart Home
- Housing Office
トヨタは自動車会社だ。しかし、実証対象となるサービスのカテゴリーに「Education(教育)」や「Agriculture Food(農産食品)」などが含まれていることから、移動だけに実証テーマを限定していないことが分かる。
一方、自動運転ラボとしてはやはり移動に関する実証実験に注目したいところだ。「Mobility(モビリティ)」や「Logistics(物流)」のほか、今後移動と密接に結びついてくる「Payment / Finance(決済・金融)」では、どのような取り組みが行われるのか。
「Mobility」分野では、自動運転車やコネクテッドカーの実証実験が予想され、東京オリンピックでも登場したAutono-MaaS専用EV「e-Palette」は当然、Woven City内を走行するだろう。
「Logistics」分野では、自動配送ロボットが導入されるはずだ。トヨタはオウンドメディア「トヨタイムズ」で過去に自社開発中の「S-Palette(エス・パレット)」について触れている。Woven Cityでは他社の配送ロボットの実験場にもなっていきそうだ。
【参考】関連記事としては「これがトヨタ未発表の「S-Palette」!物流専用の自動運転ロボか」も参照。
「Payment / Finance」では、トヨタの決済アプリ「TOYOTA Wallet(トヨタウォレット)」が積極的に活用されそうだし、さまざまな交通手段や情報コンテンツを一元的に提供するMaaSサービス「my route」が導入されれば、このサービス上でも決済手段が提供される。
■最先端のフィールドを活用できるチャンス
トヨタはWoven Cityでプロジェクトを進めるパートナーを募集している。今回紹介した12分野のテーマに合う企業であれば、最先端のスマートシティのフィールドを活用できるチャンスと言えそうだ。パートナーシップの申し込みはWoven Cityの公式サイトから可能だ。
▼Collaborating Partners Wanted!|Woven City
https://www.woven-city.global/inquiry
【参考】関連記事としては「トヨタWoven City、初期住民は8種類!自動運転を試す街、いつオープン?」も参照。
大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報)
【著書】
・自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
・“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)