日立Astemoの2021年3月期決算、売上4,400億円計上!自動運転やADASなどに注力

第13期、62億円の営業損失を計上



出典:官報

日立Astemo株式会社(本店:茨城県ひたちなか市/プレジデント&CEO:ブリス・コッホ)の第13期決算公告が、2021年7月9日までに官報に掲載された。

売上高は4,489億円を計上しており、事業の収益力を表す営業利益はマイナス62億円となっている。当期純損失は603億円、利益剰余金は653億円となっている。


■決算概要

賃借対照表の要旨(2021年3月31日現在)
資産の部
流動資産 247,924
固定資産 800,938
資産合計 1,048,862
======
負債及び純資産の部
流動負債 258,395
固定負債 344,533
負債合計 602,928
株主資本 441,464
資本金 51,500
資本剰余金 324,643
資本準備金 40,250
その他資本剰余金 284,393
利益剰余金 65,321
その他利益剰余金 65,321
評価・換算差額等 4,469
その他有価証券評価差額金 4,482
繰延ヘッジ損益 -13
純資産合計 445,933
負債・純資産合計 1,048,862
(単位:百万円)

損益計算書の要旨(2020年4月1日~2021年3月31日)
売上高 448,916
売上原価 384,542
売上総利益 64,374
販売費及び一般管理費 70,617
営業損失 6,243
営業外収益 15,504
営業外費用 7,046
経常利益 2,215
特別利益 13,502
特別損失 62,481
税引前当期純損失 46,763
法人税等 16,053
法人税等調整額 △2,444
当期純損失 60,372
(単位:百万円)

ホンダレベル3車両に自動運転用ECUを提供

日立Astemoは2021年1月、日立オートモティブシステムズ、ケーヒン、ショーワ、日信工業の4社が経営統合して設立された。

自動運転やADAS(先進運転システム)分野においては、ソフトウェアの書き込み・更新時間を短縮する「差分更新技術」や、多様な車種・ECUに対応可能な「更新制御技術」、OTAセンターから車までのセキュリティを確保する「セキュア配信技術」などを開発している。


また、システムインテグレーターとして自動運転技術やADASを提供したり、コネクテッド分野においても快適な自動運転を実現するソリューションを提供したりしている。

自動運転用ECUやOTAユニットなどの開発製品は、自動運転レベル3車両として知られるホンダの新型レジェンドに採用されている。

4社の強みをいかしつつエンジニアの力を最適化し、グローバルリーダーを目指して要素技術や先進技術の開発に注力する日立Astemoに、引き続き注目していきたい。

【参考】関連記事としては「日立AstemoのOTAユニット、ホンダの自動運転レベル3搭載車で採用」も参照。


記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




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