自動配送デリバリーロボットの中ではちょっと珍しい「三輪型」を開発している企業がある。米ミシガン州アナーバーに本拠地を置くスタートアップ企業のRefraction AIだ。
そんなRefraction AIが2021年3月12日までに、シードラウンドで420万ドル(約4億6,000万円)の資金調達を行ったことが明らかになった。
今後、同社が開発する自動配送ロボット「REV-1」の本格展開を目指すとみられ、同社のLuke Schneider最高経営責任者(CEO)は展開台数について「数百、数千」としている。
■「ラストワンマイルデリバリー」に注力するRefraction AI
Refraction AIの自動配送ロボットの展開は2020年夏から始まり、当時はアナーバーで8台を公道で稼働させてレストランやカフェから料理や商品を運んでいたが、同社の広報担当者によるとすでに展開ロボット数は25台まで増えているという。
Schneider氏は米メディアのインタビューに、2021年4月からはテキサス州オースティンでも展開を開始する予定であることを明らかにしている。
ちなみに同社は移動のための自動運転車などの開発は手掛けず、「ラストワンマイルデリバリー」向けのロボットの開発に今後も注力するとしている。
また、同社のロボットは1台4,000ドル(約43万6,000円)と低コストで製造できることも強み
で、バイクのフレームをベースに開発していることも明らかにされている。速度は歩道を走行するロボットの「2〜3倍」(Schneider氏)で、より料理を温かいまま届けられるという。
■競争激化、気になる企業間競争の行方
自動運転技術や自律走行技術を活用したデリバリーロボットを開発する企業が、アメリカを含む世界で続々と立ち上がっている。そしてコロナ禍においては積極的にロボットが実運用され、まさにこうしたスピード感はアメリカならではだ。
そんな中で三輪タイプの自動配送ロボットを開発するRefraction AIが、将来的にこうした分野でどこまでシェアを高められるか、企業間競争の行方が気になるところだ。
【参考】関連記事としては「自動運転の宅配ロボット(デリバリーロボット)取組事例まとめ!」も参照。