位置情報サービスのMetCom株式会社(本社:東京都港区/代表:平澤弘樹)は2021年1⽉12日までに、米NextNavの地上ビーコンシステム「TerraPoiNT」を活⽤した⾼精度でセキュリティ性の⾼いPNTサービスを⽇本国内で提供するという、ライセンスパートナーシップを発表した。
PNTは「ポジショニング・ナビゲーション・タイミング」の頭文字をつなげた略語で、⾃動運転⾞の社会実装を実現するためにも重要なインフラ面でのサービスとして知られ、電⼒網や⾦融サービス、保安システムなど、幅広い領域で必要とされている。
■ポジショニングに強い米NextNav
2007年に設立されたNextNavは、2020年1月にはデバイスの位置をGPS(全地球測位システム)なしで特定できる屋内ポジショニングシステムを開発し、商用展開するために1億2,000万ドル(約132億円)を調達したことで知られる。
このポジショニングシステムは、GPSのような衛星からの直接到達信号ではなく、携帯電話の信号を利用しているもので、現在、ワシントンなどで展開されているという。
そんなNextNavが展開する地上ビーコンシステム「TerraPoiNT」は、米航空宇宙局(NASA)による街中でのドローン運用で利⽤されていることでも知られ、なりすましや妨害に対して⾮常に⾼い耐性を持つという。
MetComは報道発表でTerraPoiNTについて「ポジショニング、ナビゲーション、タイミングについて、現状では最⾼レベルのソリューション」と強調している。
■自動運転社会の実現をインフラ面から支える
今回パートナーシップを発表したMetComは「NextNavの革新的な地上ビーコンシステムであるTerraPoiNTを展開し、国内の主要インフラやテクノロジー分野の新たなPNTニーズに対応していきます」としている。
自動運転社会の実現には、車両そのもののほか、インフラのアップデートも欠かせない。自動運転を下支えする新たなソリューションが日本国内で展開されることで、また一歩、自動運転社会に向けたインフラ整備が整っていくことになりそうだ。
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