半導体IPのNSITEXE、第3期決算では純損失22%縮小 自動運転に役立つプロセッサなど開発

デンソーの100%子会社



出典:官報

デンソーの100%子会社で半導体IPの開発・ライセンス提供を行う株式会社エヌエスアイテクス(本社:東京都港区/代表取締役社長:新見幸秀)=NSITEXE=の第3期決算(2020年3月31日現在)が官報に掲載され、純損失は前期より22%縮小し、10億3595万円となったことが明らかになった。

同社は2017年9月に設立され、車載向け自動運転用半導体のキーとなる半導体IPの開発やライセンス提供を行っている。また、IPの組み込み・評価からサポートまでのエンジニアリングサービスにも対応している。


■当期純損失と利益剰余金を含む各数字

当期までの利益や損失の累計である利益剰余金は35億4615万円のマイナス。当期純損失と利益剰余金を含む各数字は以下の通りとなっている。

▼資産の部(単位:千円)
流動資産 696,601
固定資産 4,517,231
資産の部合計 5,213,833

▼負債及び純資産の部(単位:千円)
流動負債 901,748
(賞与引当金 56,473)
固定負債 7,658,239
負債の部合計 8,559,988
株主資本 △3,346,155
資本金 100,000
資本剰余金 100,000
資本準備金 100,000
利益剰余金 △3,546,155
その他利益剰余金 △3,546,155
・・(うち当期純損失 1,035,953)
純資産の部合計 △3,346,155
負債及び純資産の部合計 5,213,833

■2020年1月にDFPの最初の製品を発売

同社は2020年1月に、DFP(Data Flow Processor)の最初の製品として「DR1000C」を発売開始した。DFPはCPU(中央演算処理装置)、GPU(画像処理半導体)に次ぐ第3のプロセッサとして注目されており、電力効率が高い並列プロセッサだ。


この製品は自動運転での車両制御に必要となる高負荷な演算にも耐えうるプロセッサとして、国内や欧州の半導体メーカーに高い評価を受けているほか、車両制御以外にも、産業機器やセンサーなど多方面での組み込みアプリケーションでの応用が期待されている製品となっている。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




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