屋内用ドローンの飛行システムを開発する株式会社Spiral(本社:東京都千代田区/代表取締役:石川知寛)は2020年4月16日までに、事業開発段階の資金調達に当たる「シードラウンド」で、新たな資金調達を実施したことを発表した。
報道発表によれば、テックアクセル1号投資事業有限責任組合、Miraise1号投資事業有限責任組合、静岡キャピタル株式会社から資金調達を実施した。
2016年10月に創業したSpiralは同社は「屋内の自律飛行ドローンの導入を検討している現場技術者の救世主となる」というミッションを掲げ、GPS(全地球測位システム)が届かない屋内環境でドローンの自律飛行を可能にする独自システム「MarkFlexAir」を開発している。
今回の資金調達によりSpiralはエンジニアを中心に人材採用を行ってシステム開発体制を強化するほか、東京都葛飾区の開発拠点の整備も進める。プロダクト開発とビジネス開発については、以下について主に取り組んでいくという。
- 建築/土木領域において活用できる非GPS環境におけるドローン自律飛行技術の開発加速
- ユーザー各社の現場における実証実験および共同開発の推進
- システムインテグレーター、センシングおよび光学系などを中心としたソリューションパートナー企業の開拓とアライアンス構築
代表取締役の石川知寛氏は「シンガポール、ドバイ、ルクセンブルク、フランスなど海外展開も視野に入れ、国内外からエンジニアを積極的に採用し、グローバルチームの構築を強化します」とも述べている。
■非GPS環境下での技術開発は必ず必要に
ドローンの自律飛行では「GPSを頼るケース」と「GPSを頼れないケース」の両方の技術開発が同時的に進む必要がある。ドローンが活躍するのは大空の下だけではなく、トンネルや地下、商業施設など屋内でも活躍のニーズがあるからだ。
そんな中でSpiralは「GPSを頼れないケース」の技術開発企業として注目されている。今回の資金調達を経たSpiralのさらなる躍進に期待したい。
【参考】関連記事としては「非GPS環境下の自律飛行、より高度で複雑な環境でも!空飛ぶクルマにつながる技術」も参照。