国土交通省は2020年3月23日までに、運転支援システムの機能の限界と過信の危険性を啓発するビデオを作成し、同省のYouTube公式アカウントで公開した公表した。
近年、完全自動運転の前段階である運転支援システムを搭載した自動車が普及してきている中、運転支援システムへの過信によって生じる事故も起きており、この動画はドライバーに注意喚起するために作成された。
■システムが作動しなかったときの事故責任はドライバーに
運転支援システムは、車両に搭載されたカメラーやレーダーなどで周囲を監視し、ドライバーの負荷を減らしながら安全運転へと導いてくれる便利な機能だ。
具体的な機能としては、先行車との一定の車間距離や速度を保ちながら追従する「全車速追従クルーズコントロール」や車線の中央を走るようハンドル操作をアシストする「車線維持支援装置」、先行車や飛び出してくる人を検知して警告を出す「衝突被害軽減ブレーキ」、限定された条件下でハンドルから手を離せる「ハンズオフ機能」などがある。
ただ運転支援システムは完全自動運転というわけではないため、常にドライバーがハンドルを操作できる状態で無ければならない。そして普段の走行の責任も事故が起きた場合の責任もドライバーが負う。国交省が公開した動画では、このことが強調されている。
■あくまでも「支援」だということを忘れない
運転支援システムはあくまでも運転を「支援」するものであって、自動運転機能ではない。この点を誤解すると事故の発生に結びつく。ドライバーの油断を招くからだ。
国土交通省が今回公開した動画などを通じ、改めてこのことを理解しておきたい。
【参考】関連記事としては「自動運転の現状を5軸で斬る!」も参照。