カーシェアの利用者、約1割が「仮眠」「歌の練習」目的

ソニー損保が調査結果公表



ソニー損保株式会社(本社:東京都大田区/代表取締役社長:丹羽淳雄)はこのほど「全国カーライフ実態調査」をインターネット上で実施し、2019年12月4日までにその結果を公表した。印象的な点は、カーシェアの利用者の約1割が「休憩」や「仮眠」の場所としてカーシェアを利用していることだ。

調査は自家用車を月に1回以上運転する18〜59歳の男女を対象に行い、1000人の有効回答から分析を行った。


利用目的では、カラオケや歌の練習場所にするためにカーシェアを活用している人も1割に上っている。移動のための利用ではなく車内でゆったり過ごし、趣味の場として活用する新しい使い方は、今後カーシェアリングが広まる中で重要なポイントになるかもしれない。

そのほか、電話ボックスの代わりや仕事場の代わりとしての利用理由も1割を超えており、クルマが「第2のオフィス」として活用されている実態も明らかになった。

出典:ソニー損保プレスリリース
■利用目的の最多、自家用車の所有前では「運転に慣れておきたかった」

ちなみにカーシェアの最も多い利用目的は、自家用車所有前が「運転に慣れておきたかった」(40.7%)で、運転免許を持っているものの運転に自信がない人が練習として利用している。

自家用車所有後では「乗ってみたい車があった」(30.2%)という結果で、新しく購入を検討している人や憧れの車を運転してみたい人が利用している。


また、カーシェアの利用率が最も高かったのは10代と20代の男性だったという。全体ではカーシェアを使用したことがあるのは全体の8.6%ほどで、まだまだ9割以上の人はカーシェアを利用したことがないというのが現状であることも分かった。

出典:ソニー損保プレスリリース
■自動運転時代には「移動」と「それ以外」のハイブリッド型利用が可能に

自動車は従来、移動のために使うものだった。ただ手軽にさまざまな場所で車両を使うことができるカーシェアという仕組みの登場で、その利用目的が徐々に多様化している。個人のパーソナルスペースの一つとしてのカーシェアの利用は、今後さらに広がりをみせる可能性もある。

そして自動運転時代になればその流れはさらに加速するものとみられる。移動しながら仮眠を取ったり、歌の練習もしたりできるからだ。いわば「移動」と「それ以外」の両方が可能なハイブリッド型の利用ができるわけだ。

今後もモビリティの利用者の利用動向に注目していきたい。



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