打倒テスラ目指すTuring、「入社祝い金100万円」で天才獲得へ!自動運転AIを開発中

走行データ収集のバイトは時給1,500円〜



出典:Turing公式サイト

自動運転レベル5のEV(電気自動車)の実現を目指しているTuring株式会社(本社:東京都品川区/代表取締役:山本一成)=チューリング=。同社は現在、自社の採用サイトから直接応募・入社した人を対象に、「入社祝い金」として100万円を進呈する採用強化プログラムを実施している。

対象期間は2024年9月1日〜2024年10月31日までで、キャリア採用における全職種が対象だという。100万円というインパクトで自動運転AIを進化させる天才を獲得できるか、注目が集まりそうだ。


あらゆる条件下において車が人間の代わりに運転操作を行う「完全自動運転」の実現を目指しているチューリング。今回のキャンペーンは、自動運転業界でエンジニアの獲得競争が激しさを増していることが背景にありそうだ。

【自動運転ラボの視点】
人材紹介会社を経由した採用の場合、平均的には年収の30%程度が紹介手数料となる。年収500万円の場合は150万円、年収1,000万円の場合は300万円が手数料、といった具合だ。そのため、入社祝い金の100万円という金額はある意味、「人材紹介会社経由よりもお金を掛けていない」というように捉えられる可能性もあり、本気で優秀な人材を採用したいなら、せめて人材紹介会社に支払うはずのコスト程度は全額を支給するくらいの覚悟も求められそうだ。
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■直接応募が対象、気になる支給条件は?

キャンペーンの詳しい内容は以下から確認できる。

▼チューリング株式会社 |入社特典キャンペーン
https://tur.ing/jobs/campaign_100

支給条件は以下のように説明されている。


2024年9月1日~2024年10月31日までに(A)本サイト経由で直接応募を完了した方。または(B)本サイト経由で採用イベントに予約し、参加後に応募意思を示した方。

※以下の方はキャンペーン適用対象外となります。
①転職エージェント・知人からのご紹介または広告媒体・スカウト経由などにより、過去1年以内にメール連絡、会社説明会やカジュアル面談に参加、またはご応募いただいた方。
②現在/過去において、チューリングでの就業経験または雇用契約(契約形態問わず)のある方

ご入社後、各分割支給日までの対象期間において、有給休暇やその他の法定休暇を除いた所定労働日のうち、実際の勤務日が90%以上であること

分割支給日と支払金額については、入社日を起算日として、3カ月経過後の翌月の給与支払日に50万円、6カ月経過後の翌月の給与支払日に50万円が支給されるという。


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■走行データを収集するバイトも募集

Turingは、自動運転AIを強化するために走行データを収集する仕事でも人材を募集している。時給は1,500〜2,500円。ドライバー・テストドライバーのアルバイト・パートとして働く。

チューリングの求人情報サイトでは「チューリングでは完全自動運転実現に向け、自動運転AI(人工知能)開発を進めています。開発を進める中で、走行データの質が非常に重要な課題となっており、自社で走行データ収集チームを立ち上げることになりました」と説明があり、その上で「5年後、10年後に完全自動運転を実現するためのデータ収集に貢献してください。あなたの走行データが未来の自動運転技術の礎となります」としている。

業務内容は、決められた走行ルートに従って走行することと、走行完了後に走行時の状況などの報告を行うことだ。

また「データ収集業務において大事なこと」として、「いずれは自動運転AIのテストドライブ・評価の支援をしていただきます。そのため、自動運転AIの動きに適切なタイミングで介入することが重要です。あらゆる環境でチューリングが模範とする走行・運転を行ってください」とある。

手動運転から自動運転への切り替えのほか、自動運転走行中のトラブル対応など、実用化を見越したセーフティドライバーとしての乗務が必要になるようだ。

▼ドライバー・テストドライバーTuring(株)|Indeed
https://jp.indeed.com/viewjob?cmp=Turing%28%25E6%25A0%25AA%29&t=%E3%83%86%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%89%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%90%E3%83%BC&jk=176fbf5ddbf78fcf

テストドライバーの条件

このドライバー・テストドライバーの求人の応募には、普通自動車免許があり、普段も運転していて安全面・走行操作面で品質の高い運転ができることが必須条件だ。また適切かつ明快なコミュニケーションができることも必要だという。テスト・ドライバー経験があったり、丁寧な操舵と極めてスムーズな運転ができたり、警察官・タクシードライバーなど模範的な運転の経験があったりという人は歓迎される。

勤務地は東京都大田区平和島で、完全週休二日制・シフト制となっている。出社したら走行ルートの確認・当日の注意点など説明を受け、走行を実施、走行完了後に報告を行うというのが1日の流れだ。

3カ月の試用期間があり、時給は1,500〜2,500円と高時給の部類となっている。正確で丁寧なドライビングテクニックに自信がある人は、ぜひチェックしていただきたい。

■「テスラ越え」を目指すスタートアップ

出典:Turing公式サイト

Turingは「We Overtake Tesla」をミッションに掲げ、レベル5相当の完全自動運転EVの開発及び量産化を目指している。将棋名人を倒したAI「Ponanza」の開発者として知られるCEO(最高経営責任者)の山本一成氏と、カーネギーメロン大学などで自動運転開発に関する見識を深めてきたCTO(最高技術責任者)の青木俊介氏を中心に2021年8月に設立された。

カメラから取得したデータのみでステアリングやアクセル、ブレーキなど運転に必要な全ての判断をAIが行うE2E (End-to-End) の自動運転システムを開発している。マルチモーダル生成AI「Heron」や自動運転向け生成世界モデル「Terra」の開発を通じて自動運転領域における技術革新を推進し、2030年までにハンドルのない完全自動運転車の開発を目指している。

同社は2024年8月に、経営体制を変更したことを発表した。2025年12月までに人間の介入なしで都内を30分間走行可能な自動運転システムを開発するプロジェクト「Tokyo30」のさらなる開発加速や、それに伴う組織の拡大、資金調達を背景に、経営体制強化を目的として新たにCTO、CFO(最高財務責任者)、CBO(最高ブランディング責任者)を選任したという。

■ほかにもさまざまなポジションで募集

チューリングは2024年9月、日本初の自動運転向けVLA(Vision-Language-Action)モデルデータセット「CoVLA Dataset」を開発し、一部を公開した。これを活用したマルチモーダル大規模言語モデルがさまざまな運転シナリオにおいてどの程度の能力を発揮するかを検証した結果、同モデルが一貫性のある言語生成と行動出力において優れた性能を示し、視覚・言語・行動データを用いたVLAモデルが自動運転分野において効果的なアプローチであることを確認しているという。

今後、学術機関向けにCoVLA Datasetの全データセットを公開することも視野に、より安全かつ信頼性の高い自動運転システムの実現を目指していくとしている。

「2025年12月までに人間の介入なしで都内を30分間走行可能な自動運転システムを開発」や「2030年までにハンドルのない完全自動運転車の開発」といった具体的な計画を明示し、実行に移しているチューリング。この記事で紹介したほかにもさまざまなポジションで人材を募集しているので、ぜひ公式サイトをチェックしてはどうか。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




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