相模石油株式会社(本社:神奈川県平塚市/代表取締役社長:小泉光哉)は2021年9月1日までに、ロック板がない新たな形態のコインパーキングについて発表した。「3D-LiDAR」を活用したコインパーキングで、8月に1カ所目を新規オープンしたようだ。
今回のコインパーキングの大きな特徴は、入出庫管理を3D-LiDARが行うことにより、車輪を止めるロック板を使わなくてもよい点だ。1台の3D-LiDARで車両5~10台の入出庫を管理することができるという。
ちなみに、3D-LiDARは自動運転車向けに開発が進んでいるセンサーで、対象物に照射したレーザーの反射光から対象物までの距離や時間を測定できる性能を有している。この3D-LiDARで車両の入出庫を検知するというわけだ。
ロック板がなくなることで、コインパーキングの運営事業者はロック板の設置コストを負担する必要がなくなる。
■3D-LiDARの新たな活用形態の一例
報道発表によれば、このシステムを開発したのは愛知県名古屋市のソフトウェア開発会社ベネ・エルヨンで、ガソリンスタンド事業を展開する相模石油とガソリンスタンド向け精算機で実績のあるシャープマーケティングジャパンの3社で、今回の取り組みが実現した。
将来的には、3D-LiDARで取得した駐車場の満空情報を自動運転車に提供する仕組みも開発するようだ。
3D-LiDARは自動運転車用というイメージが強いが、使い方のアイデアによってはコインパーキングにも活用できるという今回の事例。LiDARの開発企業からも注目されそうな3社による取り組みと言えそうだ。
【参考】関連記事としては「自動バレーパーキングとは? 自動運転技術を活用 開発企業は?」も参照。