トヨタのコネクテッド分野の戦略事業会社であるトヨタコネクティッド株式会社(本社:愛知県名古屋市/代表取締役社長:友山茂樹)と株式会社NTTデータ(本社:東京都江東区/代表取締役社長:本間洋)は2020年4月10日までに、スマートシティ構想を視野に入れたモビリティサービス・プラットフォーム機能強化とコネクテッドカーの世界展開に向けて業務提携を開始したと発表した。
この業務提携は、モビリティサービス事業における両社の強みを掛け合わせ、トヨタコネクティッドが開発しているモビリティサービス・プラットフォーム「MSPF」の開発力の強化とビッグデータなどの管理・運用体制の拡充を図るのが主な目的だ。
■トヨタコネクティッドとNTTデータの強みを融合
トヨタ自動車は2016年に「コネクティッド戦略」を発表し、MaaS戦略を支える情報プラットフォームとして「MSPF」の展開を推進しており、トヨタコネクティッド社はこのMSPFを開発している。また、世界中のコネクテッドカーのビッグデータを収集し、日本と世界7地域でクラウドセンター運用業務を行っている。
NTTデータは世界50以上の国と地域で、デジタルを活用した新たな事業の創出やサービスの提供に取り組んでいる。
このようなトヨタコネクティッドが培ったコネクティッドカー事業やカーシェアなどのサービス開発・運用ノウハウと、NTTデータが持つクラウド・ビッグデータなどのテクノロジー活用ノウハウを融合させ、共同開発や人材交流を図ることにより、MSPFの開発と車両ビックデータの活用力の強化を目指すという。
【参考】関連記事としては「トヨタ自動車のMSPF、ライドシェアやカーシェア、コネクテッドカーに活用」も参照。
MSPFが"世界の常識"に? トヨタ自動車の統一モビリティ規格 https://t.co/0hztsqar0o @jidountenlabさんから
— 自動運転ラボ (@jidountenlab) July 11, 2018
■トヨタとNTT、関係性がより密接に
今回業務提携した両社の本体であるトヨタ自動車とNTTは2020年3月、トヨタが静岡県裾野市で進めるコネクティッドシティ「Woven City」の街作りやスマートシティの取り組みをともに進めるため、業務資本提携に関する同意書を締結している。
このスマートシティ構想では、自動運転やコネクテッドカーにおける通信やデータの活用がカギの一つで、この領域で両社がどう協業していくのか大きな注目を集めている。
トヨタ自動車とNTTの提携、そしてトヨタコネクティッド社とNTTデータの提携。次世代モビリティ開発やスマートシティの取り組みが加速する中、トヨタのNTTの関係性はより密接なものになっていきそうだ。
【参考】関連記事としては「【スピーチ全文】トヨタ章男社長「日本背負う」 NTTとの会見」も参照。