「実費負担型ライドシェア」とも言えるモビリティプラットフォーム「CREW」を運営する株式会社Azit(本社:東京都渋谷区/代表取締役CEO:吉兼周優)などは、2019年11月20日から高齢者の移動をサポートする取り組みとして、新潟県長岡市の山古志地域でCREWを利用した実証実験を開始した。
今回の実証実験では、2019年11月20日から12月20日までの期間中、CREWを活用して山古志地域に住む高齢者などの移動に貢献する。実証実験は特定非営利活動法人「中越防災フロンティア」とともに実施する。
高齢化や過疎化が進む同地域では、2004年発生の新潟県中越地震をきっかけに従来の路線バスの減便が進行し、2007年には路線バスが廃止となった。現在は中越防災フロンティアが主体となりコミュニティバス「クローバーバス」が運行がされているものの、従来の路線バスの運行時間帯をカバーしきれておらず、手段の足が不足気味となっている。
こうした点に加え、自家用車以外による高齢者の移動ニーズも高まっている。そこで同地域の課題やニーズを満たすとして採用されたのが、Azit社のCREWだ。
■CREWってどんな仕組み?
CREWは「乗りたい」と「乗せたい」をつなぐモビリティ・プラットフォームだ。ユーザーはアプリ上で出発点と到着点を設定すると、近くを走る「CREWパートナー」と呼ばれるドライバーとマッチングし、目的地まで送ってもらうことができる。
目的地に到着後、ユーザーとドライバーが相互評価する。ユーザーはガソリン代の実費とシステム料を支払うほか、任意で謝礼の支払いも可能だ。ちなみにCREWパートナー登録時には厳正な審査も行われる。
中越防災フロンティアの田中康雄事務局長は「CREWで住民が快適に移動できるようになることはもちろんですが、CREWの利用を通して山古志の高齢者がスマートフォンの利用に慣れ、より快適な見守りサービスや配食サービスの提供にも繋げることができればと考えています」 とコメントしている。
【参考】関連記事としては「実費負担型のライドシェアサービス「CREW」、那須で実証実験をスタート」も参照。
実費負担型のライドシェアサービス「CREW」、那須で実証実験開始 https://t.co/so3P7GOCgw @jidountenlab #ライドシェア #CREW #那須
— 自動運転ラボ (@jidountenlab) August 10, 2019