パイオニアの連結子会社であるパイオニアスマートセンシングイノベーションズ株式会社(本社:東京都文京区/代表取締役社長:高木晴彦)=PSSI=は群馬大学(所在地:群馬県前橋市/学長:平塚浩士)と共同で、2019年11月21日から24日まで開催される技術展「あいちITSワールド2019」で、自動運転バスの自動走行とパイオニア製3D-LiDARセンサーを使った周辺検知のデモンストレーションを行うと発表した。
デモンストレーションではイベント会場の駐車場で自動運転バスによる自動走行を体験できる。車内のディスプレイではパイオニア製3D-LiDARセンサーで周辺を検知する様子も見られる。会場内の群馬大学ブースではパイオニア製3D-LiDARセンサーや自動運転に関連する技術も紹介されるという。
ちなみにPSSIと群馬大学は2019年6月から、パイオニア製3D-LiDARセンサーと群馬大学が保有する自動運転バスを使った実証実験を開始している。検証の結果を2020年以降の本格量産を目指すパイオニア製3D-LiDARセンサーとアルゴリズムの開発へ役立てる考えだ。
■パイオニアスマートセンシングイノベーションズはどんな会社?
自動運転の目となる3D-LiDARセンサーを開発するパイオニア。PSSIはそんなパイオニアの自動運転関連事業を承継する会社として2019年10月に設立された。「音や映像によるエンタテインメント」「最新かつ確実な情報」「安心・安全・快適」を軸に、高価値を創造し提供するという。
PSSIは高レベルな自動運転の「目」の役割を果たす3D-LiDARを中心に、自動運転用の地図や常に新しい地図を提供するデータエコシステム、独自の位置検出技術など自動運転関連の事業開発を推進している。同時に、複数のパートナーと実証実験も進行している。
同社が設立される前にもパイオニアは自動運転領域に注力してきた。例えば、シンガポールの自動運転技術開発企業MooVIta社とシンガポールで3D-LiDAR搭載のバスの実証実験を開始し、自動運転レベル4(高度運転自動化)のサービス商用化を目指している。
また鉄軌道会社を傘下に抱える「みちのりホールディングス」と茨城交通との協業で、運行中の路線バスを利用して車内外状況を撮影・解析し、スムーズで安心・安全な路線バス自動運転化への共同実証も行う。東京海洋大学とは共同研究契約を締結し、自船位置推定アルゴリズムや周辺環境アルゴリズムなどについて共同研究を行い、3D-LiDARを活用した自動運航船実現のための産学連携にも取り組む。
今後も自動運転社会実現に向けた取り組みや新たなパートナーとの実証実験など、PSSIの動向に注目していきたい。
【参考】関連記事としては「パイオニア、「自動運転の目」を担う3D-LiDAR開発の新会社設立」も参照。
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— 自動運転ラボ (@jidountenlab) October 1, 2019