マルチバンドGNSS測位用ICで測位誤差を最小限に STマイクロエレクトロニクス

スイス半導体メーカーが報道発表



半導体の製造・販売を手掛けるSTマイクロエレクトロニクス社(本社・スイス)はこのほど、高精度な車載ナビシステムを実現するための新たな「GNSS測位用IC」を発表した。


このGNSS測位用ICは、マルチバンドとマルチ衛星を併用することによる追跡により、測位誤差を最小限に抑えることができる。自動運転には高い精度の測位技術が必要とされ、今回発表したGNSS測位用ICを活用することでより自動運転の安全性を高めることが可能になる。

従来の車載ナビの測位精度は数メートル以内とされている。技術の向上でその精度は年々高まってきたとはいえ、システムが運転の主体となる自動運転を実現するためには決して十分とは言えなかった。

今回発表したGNSS測位用ICは、前車を追従するクルーズ・コントロール(ACC)や車線逸脱警告(LDW)などの運転支援技術や自動運転技術において活躍する。またGNSS測位用ICには「インテグリティ・チェック機能」も搭載している。衛星データの正確性が低下したときにICが自動でシステム側に通知をする技術で、より自動運転の安全度を高める。

同社によれば、既に高級車向けの自動運転システムを開発している顧客に対し、サンプルの提供を開始しているという。


【参考】今回STマイクロエレクトロニクス社が発表したGNSS測位用ICの詳しい内容は「プレスリリース」を参照。


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