半導体商社のUKCホールディングス(本社:東京都品川区/代表取締役社長:栗田伸樹)は2018年10月16日、人工知能(AI)の技術を用いた自動運転車向けのカメラモニタリングシステム(CMS)を開発したことを明らかにした。
開発にあたってAI技術を提供したのは、UKCホールディングスの業務資本提携先である半導体製造企業デジタルメディアプロフェッショナル(本社:東京都中野区/代表取締役社長CEO:山本達夫)=DMP=だ。
【参考】カメラモニタリングシステムとは、自動車のドライバーの死角となる部分を映像によって映し出すシステムのことで、車外に搭載されたカメラの映像が室内のディスプレイに映し出される仕組みだ。国内では2016年6月に国土交通省が保安基準を改定したことによって、自動車の車外にカメラや電子ミラーを取り付けることが許可された。
UKCホールディングスが今回開発したカメラモニタリングシステムには、ソニーの車載向け画像センサー「IMX390CQV」が3つ搭載されている。245万画素を誇り、LEDの標識や信号機といった光源を映し出したときに起こる「LEDフリッカー」というちらつきを押さえる効果があり、月明かり程度の光だけでも車外の鮮明なカラー映像を取得することができるようだ。
そして、これらの映像を高画質で映し出すための車内ディスプレイが3つ用意される。このディスプレイは、一つはルームミラーとして、他2つは左右のサイドミラーとしての役割を担うようだ。
画像認識に用いられるチップには、設計者が自由に構成を設定できる集積回路「FPGA」を採用している。書き換え可能なこのチップにDMP製のAIが搭載される形だ。
UKCホールディングスが開発したこのカメラモニタリングシステムは、2019年2月から発売開始となる見通しで、2021年度には30億円、2022年度には50億円の売上を目指している。このシステムは自動車向けに提供を開始した後、FA(産業用)ロボットやスマート工場などでIoT向けにも広く活用していく。
【参考】関連記事としては「【最新版】自動運転の最重要コアセンサーまとめ LiDAR、ミリ波レーダ、カメラ」も参照。
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— 自動運転ラボ (@jidountenlab) August 29, 2018