自動運転技術を警察が導入すると街は無人パトカーで溢れる AI走行による取締り革命

LiDARで冤罪も減らす



警察が自動運転の技術を活用するようになったら、どうなるだろうか。


AI(人工知能)による無人運転システムをパトカーに搭載すれば、警察官の数を増やさなくても無人パトカーによる交通ルールに関する取締りができるようになる。つまり、公道上を走行する警察車両は今よりも増える可能性が大きい。

このことに嫌な顔をするドライバーも多いかもしれないが、違反の取締りが強化されることは交通事故の未然防止などに役立つため、社会にとっては歓迎されるべきことだ。

交通違反をめぐっては、警察官の目視による指摘がドライブレコーダーの映像と異なることもある。人間が目視で取締りを行う以上、必ずヒューマンエラーが起こるのは仕方ないが、自動運転パトカーはこの問題を解消に導く可能性も秘めている。

自動運転車には、光技術を使って物体との距離を計測するLiDARやその物体が何かを識別する高精度カメラなどが備え付けられている。これらを応用すれば、取締り対象の車両の位置を正確に把握でき、もちろんナンバープレートや信号の状態などの判別もお手のものだ。


こうしたことはビジネスチャンスにも結びつく。自動運転システムを開発している企業は増えているが、今のうちに警察が求める機能も搭載したプラットフォームを開発しておけば、将来警察が顧客となるビッグビジネスに発展するかもしれない。

警察と自動運転技術は今後どんな展開を見せるのだろうか。今から10年後、20年後はいまの10倍、いや20倍の無人パトカーが街に溢れているかもしれない。

【参考】自動運転は社会にさまざまな変化をもたらす。関連コラムとしては「自動運転のAIは救急車のピーポー音をどう認識するか LiDARやカメラは「音」は守備範囲外|自動運転ラボ」も参照。


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