中国のライドシェア大手・滴滴出行(DiDi Chuxing)が2018年8月26日、自社サービスに登録していたドライバーが起こした強姦殺人事件を受け、そのサービスの一部を停止したと発表した。今年5月に続いて2度目の殺人事件となり、中国国内では厳しい批判の的となっている。
滴滴出行のライドシェアサービスは透明な料金体系とその利便性が人気となり、中国で最大シェアを誇っている。過去に米ウーバーの中国事業も買収したこともあり、企業価値は600億ドル(約6兆6000億円)にまで上っている。
今回の事件は2018年8月24日午後に浙江省温州市で、登録していた27歳の男性ドライバーが20歳の女性乗客を強姦殺害したというもの。滴滴は5月の殺人事件を受けて改善策を講じたと発表していたばかりだった。
滴滴出行にはソフトバンクグループ株式会社(本社:東京都港区/代表取締役会長兼社長:孫正義)がグループでも出資している。子会社のソフトバンク株式会社は滴滴出行と日本で合弁会社を設立し、次世代タクシー配車サービスを2018年秋からトライアルする予定となっている。
ソフトバンク株式会社は2018年内にも新規上場を予定しており、今回の滴滴出行の事件が上場に何らかの影響を与えるのでは、との声もある。
【参考】2018年5月の殺人事件については「中国:ライドシェアで殺された21歳女性客室乗務員 最大手DiDiの車内で何が…|自動運転ラボ 」も参照。
なぜ悲劇につながったのか 中国:ライドシェアで殺された21歳女性客室乗務員 最大手DiDiの車内で何が… https://t.co/oFLmJICqCk @jidountenlabさんから
— 自動運転ラボ (@jidountenlab) May 18, 2018