次世代タクシー配車アプリ「MOV(モブ)」を展開している株式会社ディー・エヌ・エー(本社:東京都渋谷区/代表取締役社長:守安功)=DeNA=は2019年10月31日、タクシー事業者との提携を拡大し、MOVで配車可能な車両を増やすと発表した。
新たにDeNAが提携するのは、京急タクシーグループと小田急交通グループ。両グループとの提携により、東京都と神奈川県の両私鉄の沿線を中心としたエリアで、計630台程度のタクシーがMOVを使って配車可能となるようだ。
MOVは現在、神奈川県や東京都、大阪府、京都府などでサービスを展開している。既に展開している地域では提携事業者を増やしており、ほかの都道府県ではサービス提供に向けた準備を進めている。
2020年には配車回数で国内ナンバーワンとなることを目指しているほか、後部座席タブレットや電子マネーにも対応する決済機などの提供などにより、タクシーのスマート化やIoT化にも力を入れている。
■「限られたパイ」の囲い込み合戦過熱
日本国内ではタクシー配車アプリの事業者が増え、各社が展開エリアを広げながらシェア争いを繰り広げている。MOVもその一社だ。
既に全国に展開しているJapanTaxiを始め、ソフトバンクと手を組んで提供エリアを猛スピードで増やしている「DiDi」、そしてソニー系のみんなのタクシーが展開する「S.RIDE」にも注目で、5年後、10年後はどのアプリが主導権を握っているのかは、簡単には予測ができない状況であると言える。
そんな中、「限られたパイ」とも言えるタクシー事業者をいち早く囲い込むことは、各社が事業拡大を進める上で非常に重要なポイントとなる。そういう意味でもタクシー配車アプリを展開する企業にとってはいまは正念場だ。
国土交通省によれば、ハイヤー・タクシーの法人事業数は2017年度時点で1万6389事業者に上り、個人タクシーを含めれば4万9950事業者まで数が増える。以下、参考までにハイヤー・タクシー事業者数の推移を紹介しておく。
【参考】関連記事としては「タクシー配車アプリ「MOV」、専用乗り場を初導入!海外ではUberなどの事例も」も参照。
タクシー配車アプリ「MOV」、専用乗り場を初導入!海外ではUberなどの事例も https://t.co/3hsLj6RE2a @jidountenlabさんから
— 自動運転ラボ (@jidountenlab) October 31, 2019