システム開発用ソフトウェアを手掛ける米ウインドリバーは2020年5月4日までに、露天掘り車両の無人化技術を開発する中国のBeijing TAGE Idriver Technologyとの協業を発表した。
鉱業界では安全性や作業効率の向上を目的に、自動運転車の導入に向けた取り組みがいち早く進められてきた。自動運転車両を導入することで現場作業員の危険を回避できるだけではなく、業務効率アップによる大幅な利益の向上が期待できるからだ。
■共同でソフトウェアプラットフォームを開発
Beijing TAGE Idriver Technology社はこれまでに、クラウドによってさまざまなシステム・アプリケーションが利用できる「インテリジェントクラウドプラットフォーム」や、車両間で通信を行うV2Xテレマティクス技術、AI(人工知能)技術などを活用し、自動運転採掘車システムの開発を進めてきた。
ウインドリバーはエッジ向けソフトウェアの開発で強みがある企業で、両社は次世代の自動運転採掘車の実現に向け、共同でソフトウェアプラットフォームの開発を進めていくそうだ。
ウインドリバー社の製品担当シニアバイスプレジデントであるギャレス・ノイズ氏は「信頼性の高いソフトウェア基盤を提供し、自動運転採掘車の技術革新と開発を大きく前進させてまいります」とコメントした上で、自動運転採掘車の機能安全の認証取得についても連携を深めていくとしている。
Beijing TAGE Idriver Technology社の黄立明CTO(最高技術責任者)は「トップレベルの技術と専門性を結集し、次世代の自動運転採掘車の実用化を目指します」と述べている。
■「自動運転×採掘車」も熱いトピックス
鉱山開発では自動運転技術に対する期待感が高まっており、各社も今後より一層開発に力を入れていくと考えられる。自家用車やタクシー、農機、建機などへの自動運転技術の導入とともに、「自動運転×採掘車」も相当熱いトピックスだ。
【参考】関連記事としては「米ウインドリバー、次世代自動車向けOTAソリューションで米Airbiquityと提携 コネクテッドカーや自動運転車を想定」も参照。