Waymo、オハイオ州に自動運転の新試験施設 大型トラックや悪天候想定の検証強化

2021年中旬にも開設する計画

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Waymoが試験施設を開設する予定のTransportation Research Centerの一部道路=出典:Transportation Research Center公式サイト

自動運転タクシーの商用サービスを展開するGoogle系のWaymo(ウェイモ)が、新たに米オハイオ州に自動運転車の試験施設を開設する。米メディアの報道によると、2020年12月1日に同社が発表した。

新たな試験場は、オハイオ州中心部の都市コロンバスから北西約40キロの場所にあるイーストリバティのTransportation Research Center内で開設準備が進んでおり、2021年中旬のオープンが計画されているという。

ちなみにこのTransportation Research Centerは4,500万ドル(約47億円)をかけて2019年に開設された施設だ。さまざまな道路環境がすでに整備されており、北米では最も先進的な交通関連の研究施設と呼ばれることもある。

【参考】Transportation Research Centerの公式サイトは「こちら」。

■大型自動運転トラックや悪天候を想定した走行試験も

報道によれば、新たに開設準備が進められているこの試験場は、密集エリアや都市エリアでの走行を想定した自動運転技術を向上させることが主な目的。大型自動運転トラックのテスト走行や悪天候を想定した走行試験も行われるという。

ちなみに現在、Waymoがメインで使用している自動運転車の試験施設はカリフォルニア州中部の都市マーセドの近くにある。Waymoはこの試験施設での検証に加え、さまざまな州の公道などで自動運転の実証実験に取り組んでいる。

たとえば米ミシガン州のデトロイトでは雪上での自動運転の検証などに取り組んでいる。フロリダ州やサンフランシスコでは豪雨や濃霧の中での走行試験も実施している。

■技術力の向上には投資を惜しまないウェイモ

Waymoは今年、一部ユーザーのみに限定していた「セーフティドライバーなし」の自動運転タクシーサービスの提供を、一般向けにも開始した。自動運転トラックの開発も進めており、旅客運送と物流の両面でビジネスを展開しようとしている。

そんなWaymoが新たな試験施設を整備するという今回のトピックス。ライバル企業も増えつつある中、さらに技術力を向上させるためには投資を惜しまないという姿勢が改めて鮮明になったと言えそうだ。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)



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