「乗り放題×泊まり放題」、ダブルサブスクで起きる移動ビッグバン

どれだけ移動しどこに宿泊しても同じ月額コスト





世界で最も成功していると言われるフィンランド発のMaaSアプリ「Whim」には、公共交通の「乗り放題プラン」がある。日本におけるサービス開始も間もなくと言われる。







一方、最近では国内のスタートアップによる「泊まり放題」「住み放題」サービスも出始めていることをご存じだろうか。あらかじめプランに契約しておけば特定の物件・宿泊施設に何度でも泊まれるというものだ。

もしこの2つの「放題」サービスが融合すればどうなるだろうか。一つ考えられるのが、人々の移動が爆発的に活発になることだ。どれだけ移動しても、毎晩異なるエリアで泊まっても、1カ月のコストは変わらないからだ。

しかも人は移動に伴ってお金を使いがちだ。外食やお土産…。レストラン業界や観光業界に対しても非常に良い影響を与える。

この2つの「放題」サービスについてもう少し詳しく紹介していこう。

■Whimの乗り放題プランの概要は?

Whimの「乗り放題プラン」にはさまざまな種類のものがある。「乗り放題」といっても利用する公共交通機関によっては無料となる乗車回数の上限が設けられている。

例えば月額499ユーロの「Unlimited」プランでは、タクシーは「最大5キロの乗車が80回まで無料」という制限つきだ。一方でレンタカーは下位のプランとは異なり利用回数に制限がない。このようにプランによって「乗り放題」の程度が異なる。

以下はWhimの乗り放題プランの概要を表す図だ。「https://whimapp.com/plans/」からも詳細が確認できる。

出典:Whim公式ページ

ちなみに例えば日本でもMaaSの実証実験で「乗り放題」のチケットが販売されている例がある。例えば山陰地方で行われている観光型MaaSの実証事業では、路線バスや私鉄などが乗り放題の「TRANSPORT PASS」が訪日外国人向けに販売されている。

【参考】関連記事としては「山陰地方のMaaSアプリで「3日間乗り放題パス」発売」も参照。

■スタートアップが「住み放題」「泊まり放題」展開

「住み放題」サービスの事業を展開しているのがスタートアップ企業(2018年設立)のアドレス社。そして、ホステルの「泊まり放題」サービスを展開しているのが同じくスタートアップのLittle Japan(2017年設立)だ。

場所にこだわずに働くフリーランス的なワーカーが日本でも増える中、両社は多拠点生活が可能な環境を構築することを目指している。両社は別な企業だが最近提携を発表し、各社のユーザーにとってはより滞在・宿泊の選択肢が全国各地でより増えることになりそうだ。

下記が両社が「放題サービス」で提携する全国の施設の所在地だ。今後はさらに滞在・宿泊できる施設を増やしていく予定のようだ。

出典:アドレス社プレスリリース
■【まとめ】「乗り放題×泊まり放題」は日本経済に大きなプラス

移動が活性化すればさまざまなことが変わる。消費が促され、人と人の交流もうながされる。

「乗り放題」が日本で定着するかは未知数だが、こうした2つの「放題サービス」が融合して移動も宿泊・滞在も一つのプラットフォームで検索・予約・決済できるようになれば、日本経済にとっては大きなプラスとなりそうだ。

【参考】関連記事としては「自動運転社会の到来で激変する9つの業界」も参照。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。同業上場企業とのJV設立や複数のM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立。設立3年で、グループ4社へと拡大し、デジタル系事業開発に従事している。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域最大級メディア「自動運転ラボ」立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術・会社の最新情報が最も集まる存在に。
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