自動運転の目の役割を果たす「LiDAR」(ライダー)開発する米Luminar Technologiesが、米ナスダック市場に上場した。ティッカーシンボル(証券コード)は「LAZR」で、2020年12月3日に上場した。
Luminarに関しては特別買収目的会社(SPAC)との合併によって年内に上場する見通しだと報じられていた。上場後にLuminarの株価は急上昇し、翌4日には40%近く株価が上昇した。その後も株価の上昇基調が続いている。
■自動運転のコアセンサー「LiDAR」を開発
自動車の自動運転化に向けた研究が進み、自動運転市場は将来巨大なマーケットとなることが確実視されている。その自動運転車においてコアセンサーの1つとして位置付けられているのがLiDARで、LiDAR開発企業のLuminarの存在感はこの1年、大いに高まった。
そんなLuminarは、現在25歳のオースティン・ラッセル氏がかつて大学を中退して設立したベンチャー企業で、同氏がスタンフォード大学で学んだ物理学の知識などを生かし、低価格のLiDAR開発に力を入れてきたことで知られる。
Luminar製のLiDARに着目している企業は既に多く、日本のトヨタ自動車もその1社だ。つい先日には、自動運転やADAS向けの画像処理チップを製造するインテル傘下のMobileyeと、自動運転車用LiDARを供給するサプライヤー契約を締結したことでも話題になった。今回の契約によるMobileyeへの製品の納入により、Luminar側は13億ドル(約1,360億円)以上の売上を得る見込みのようだ。
【参考】関連記事としては「Luminar、自動運転向けLiDAR供給で1300億円超の売上確定へ Mobileyeとサプライヤー契約」も参照。
2020年5月にはスウェーデンのボルボ・カーズがLuminarと提携し、Luminar製LiDARを次世代型のボルボ車に導入していくことも発表されている。
■Luminarは「テンバガー銘柄」になれるか!?
自動運転市場の有望性やLuminarの最近のニュースからは、Luminarという企業の成長性を感じずにはいられない。株価が10倍になる「テンバガー銘柄」になるのでは、と期待する声もある。Luminarの株価が今後どう推移していくのか、注目だ。
【参考】関連記事としては「年内上場へ!LiDAR企業の米Luminarとは?「自動運転の目」を開発」も参照。
大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報)
【著書】
・自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
・“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)