自動運転が「可動産」という新たな概念を定着させる

DADAと宮崎県日南市の実証から感じること





自動運転時代の車両は、移動に人の手間が掛からなくなる。そうなれば、滞在空間として車室がデザインされたバスなどの大型車両を、必要なときに必要な場所に容易に配置しやすくなる。まさに「移動型不動産」もしくは「可動産」とも呼べそうなイノベーションだ。

こうした未来像を感じさせる取り組みが、宮崎県日南市で行われている。プロ野球キャンプを見学する訪問客の増加に対応するための取り組みとして、移動型のシェアリングスペース「BUSHOUSE」を実験的に展開しているという。







協力しているのは、モビリティ事業などを展開する株式会社DADA(本社:東京都江東区/代表取締役社長:青木大和)。2月29日までの期間、キャンプ地「天福球場」から徒歩14分の場所にある「堀川ひろば」で最大122人の一般客にBUSHOUSEの空間を提供するという。

使用するBUSHOUSEはマイクロバスを改造したもので、一般的なキャンピングカーよりも大きいサイズだ。車内では宿泊をはじめ、ヨガやお昼寝、会議、女子会、キャンプなど多岐に渡る用途に対応可能なものだという。

出典:DADAプレスリリース
■「可動産」という新たなモビリティの姿

BUSHOUSEのような存在は、宿泊施設が不足気味の地域や観光のピークシーズンにも活躍する。

DATAの青木大和社長は「私たちはモビリティならではの『移動性』に着目し、住まいのあり方の常識であった『不動産』という価値観、それに伴う固定されたコミュニティから解放され、より自由で自然な暮らしをおくることができる世界の実現を目指しています」とコメントしている。

自動運転業界に目をうつせば、2018年にスウェーデン大手自動車メーカーのボルボが発表した自動運転コンセプトカー「360c」は、自動運転車の中で寝ることも想定したデザインとして注目を集めた。寝てる間でさえ移動できる言わば「自動運転可動産」という考え方は、今後自動車業界内でも浸透していきそうだ。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。同業上場企業とのJV設立や複数のM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立。設立3年で、グループ4社へと拡大し、デジタル系事業開発に従事している。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域最大級メディア「自動運転ラボ」立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術・会社の最新情報が最も集まる存在に。
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