東京大学発AI(人工知能)ベンチャーのTRUST SMITH株式会社(本社:東京都文京区/代表取締役社長:渡辺琢真)は2021年2月14日までに、「ドライブレコーダー映像から個人情報を取り除くAI」の精度向上に成功したと発表した。
このAIは、筑波大学大学院の坂本航太郎氏らが考案したもので、モザイク精度の向上に成功したことで、ドライブレコーダー映像の汎用的な使用をより可能にするという。
■顔を対象するために「人物」の位置を認識
「ドライブレコーダーの映像から個人情報を取り除くAI」とは、個人の顔や車のナンバープレートなどを自動を認識し、モザイクのように自動で消し込む技術だ。ローカルネットワーク内で処理することができ、確実に個人情報を保護できるなどの強みがある。
今回のアップデートでは、顔を認識するために「人物」の位置を、ナンバープレートを認識するために「車」を認識させることで、モザイクの精度が向上したという。以前は、顔とナンバープレートを単独で認識させていた。
■先端技術を駆使してモビリティの将来に貢献
ちなみに、世界各国でも適用されている欧州の個人情報保護の枠組みとして、「GDPR」(General Data Protection Regulation=一般データ保護規則)がある。
地図製作や道路メンテナンス、エリアマーケティングなど、さまざまな利用価値が生まれるといわれているドライブレコーダーのデータだ
ちなみにTRUST SMITHはトラックの自動運転技術の開発も進めている。今回のアップデートを含め、先端技術を駆使してモビリティの将来に貢献しようとしている同社に、引き続き注目だ。
【参考】関連記事としては「東大発TRUST SMITH、閉鎖空間でのトレーラー自動運転へ開発開始」も参照。