アメリカでは全国チェーンではなく、中堅のスーパーマーケットでも自律走行可能なロボットが活躍しつつある。
米バジャー・テクノロジーズは、自社開発した自律走行が可能な在庫管理ロボットを中堅チェーンのWoodman’s Marketに納品しており、2020年末までにウィスコンシン州とイリノイ州にある全18店舗で導入されるようだ。
既にWalmartやKrogerなどの大手スーパーマーケットチェーンで活用されているような宅配ロボット(デリバリーロボット)はまだ導入されていないものの、在庫ロボットなどの自律走行ロボットを導入しようという動きは、中堅チェーンでは既に起きているわけだ。
■自律走行ロボット「Marty」にできることは?
バジャー・テクノロジーズ社のこの自律走行ロボットの名称は「Marty」。高さ約195センチ、重さ約60キロのロボットで、店内の棚をスキャンして、在庫切れや商品の置き間違え、価格の間違いなどがないかチェックして回ることができる。
在庫切れアイテムは95%を超える精度で検出可能で、価格の誤りも90%以上の精度で識別できるそうだ。搭載されているセンサーで買い物客の存在も検知し、買い物客の邪魔にならないように移動ルートを自動調整できることも特徴だ。
■業務の一部がロボットにより遂行できる意義
Woodman’s Marketは創業100周年を超えるスーパーマーケットチェーンで、ほとんどの店舗は2万平方メートルを超える大きさであり、食料品業界の中では大規模店と言える。ロボットによって店舗全体の在庫切れのチェックや価格チェックを自動化できれば、大規模店では特に貢献度が大きい。
自動運転活用による宅配強化をしていく上では、店舗運営側の在庫管理や棚卸などのオペレーションも無人化や生産性向上をしていかないといけなくなるので、そういった意味でもロボット導入の意義は大きい。
もちろん新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点でも、業務の一部がロボットによって遂行できるようになることメリットは大きい。
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【参考】関連記事としては「米スターシップの無人配送が既に「普通のサービス」化してる!自動運転技術を活用」も参照。