半導体設計の英Arm、半導体スタートアップを支援 自動運転向け開発企業にも朗報

IP(知的財産)への無償アクセスなど可能に





出典:Armプレスリリース

「自動運転ならArm」とも言われている半導体設計大手の英Arm社が、半導体関連スタートアップ企業を支援する新プログラム「Arm Flexible Access for Startups」の開始を2020年5月6日までに発表した。最大500万ドルの資金を獲得している「初期段階(アーリーステージ)」の半導体関連スタートアップ企業を対象としたものだという。

今回の支援プログラムの提供は自動運転向けの半導体を開発するスタートアップだけが対象ではないが、スタートアップの資金調達が新型コロナウイルスの影響で不安視される中、自動運転での需要を見越して半導体開発に取り組むスタートアップの下支えにもつながりそうだ。







Arm社の新プログラムにより、対象企業はArmの広範なIP(知的財産)に無償アクセスできるようになる。Armソリューションを活用し、製品開発の全段階での実験や評価、施策もフルサポートされるという。

またArmはこのプログラムの一環として、半導体ソリューション分野のスタートアップに投資する米Silicon Catalystと戦略的パートナーシップを結んだことも発表した。Silicon Catalystの投資先企業はArmのIPやEDA(自動化)ツール、プロトタイプ・シリコンを無償で利用可能となるという。

■なぜ「自動運転ならArm」と呼ばれているの?

Armは1960年代から車載向けのチップの設計に力を入れており、2018年のIVI(車載インフォテインメント)と自動運転につながるADAS(先進運転支援システム)において、Armのシェアは75%にも上っている。こうしたことが「自動運転ならArm」と言われている所以だ。

2019年10月には、完全自動運転車の実現を共同で推進する「Autonomous Vehicle Computing Consortium」(AVCC)の発足を発表した。メンバーはトヨタやデンソー、ボッシュやコンチネンタル、ゼネラルモーターズ、NVIDIA、NXPセミコンダクターズなど、自動運転関連企業がずらりと並ぶ。

2016年にソフトバンクグループの傘下に入り、一層自動運転向けのプロセッサ開発に力を入れているArm。今回のプログラムは半導体業界全体の技術的な底上げにつながり、自動運転業界への貢献度も高そうだ。

【参考】関連記事としては「自動運転、英Arm(アーム)チップの独壇場に?」も参照。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。同業上場企業とのJV設立や複数のM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立。設立3年で、グループ4社へと拡大し、デジタル系事業開発に従事している。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域最大級メディア「自動運転ラボ」立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術・会社の最新情報が最も集まる存在に。
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