米国で「ロボタクシー税」検討

テネシー州議員、法案作成へ



テネシー州ナッシュビルで、Google系Waymo(ウェイモ)の自動運転車を対象とした新たな税制をめぐる議論が始まりそうだ。


シャーリーン・オリバー州上院議員が、Waymoの自動運転車に課税する法案の作成・提出を検討している。自動運転車が都市の交通インフラの維持・整備についての一部負担を担うべき、との考え方からだ。

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■道路維持に対する「負担」は必要?

Waymoは2026年4月からナッシュビルで一般向けの完全自動運転配車サービスを開始した。現在はサービス拡大が進んでおり、今後は数百台規模の自動運転車を運用できる体制が整いつつある。

事業拡大を受けて、オリバー議員はWaymoのような企業がナッシュビルの道路を利用しているにもかかわらず、道路維持に必要な負担を十分に担っていないとの考えを示している。

ガソリン税についての視点も指摘する。ガソリン車の場合、燃料の購入を通じて道路インフラの維持に関係する税負担が発生する。Waymoの車両は電気自動車であり、ガソリン税をそのまま適用することはできない。


税金によって維持されている道路を利用しているのであれば、その仕組みに何らかの形で貢献すべきではないか、と同議員は問題提起している。

出典:Waymoプレスリリース

■オリバー議員が主張する「理想像」

オリバー議員の主張はWaymoという企業だけを狙ったものではない。同議員は、自動運転車の普及を、ナッシュビルが抱える交通や都市政策の問題の一例として捉えている。

Waymoの車両をさらに増やすことよりも、そもそも道路を走る車の数を減らし、交通渋滞を解消する政策に重点を置きたいとしている。

通行料金を支払ったり、地下トンネルを利用したり、運転手のいない自動運転車に乗るために割増料金を支払ったりしなければ仕事に行けないような都市にするべきではない、というのが同議員の立場となっている。


■2027年1月に法案を提出か

オリバー議員は、仮にWaymoのような自動運転車から税収を得た場合、その資金を安全な地域づくりや公共インフラ、公共交通、保育などに活用する考えを示す。

一方、Waymo側はナッシュビルでサービスを拡大しており、新たな拠点では70人以上のフルタイム雇用が生まれる見込みだ。

そのため、今後の議論では、Waymoが地域経済にもたらす雇用や交通サービスの利便性と、道路や公共インフラに対する負担をどのように評価するのかも重要になる。

現段階では、Waymoへの課税が決定したわけではない。オリバー議員は住民から意見を聞いたうえで、2027年1月に法案を提出したいと検討している。

【参考】関連記事としては「自動運転、アメリカ(米国)の最新動向|開発企業は?」も参照。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報)
【著書】
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